配車サービスの米Uber Technologiesは12月2日(現地時間)、サードパーティの開発者が自身のiOSやAndroidアプリに「Uberの配車をリクエストするボタン」を付与するためのAPIとSDKを公開した。数行のコード追加でアプリに同機能を組み込める。これを「新規Uberユーザー」獲得のアフィリエイトプログラムと組み合わせることで、1ユーザー獲得につき5ドル、最大で5,000ドルを獲得できるチャンスが生まれる。

基本的にはレストランや商店など、施設関連で住所表示やガイドを行うタイミングで、ここに「Ride there with Uber」のようなボタンを表示させることで、そのままUberの配車アプリへとユーザーを誘導する形となる。既存ユーザーであればUberアプリへと切り替わり、新規ユーザーであればUberアプリのダウンロードが促される。Uberにとってのメリットは、宣伝ならびに新規ユーザーの獲得だ。

ボタン組み込みのイメージ

ただ、これだけではUberの宣伝でしかなく、開発者らのモチベーションとなるのがアフィリエイトプログラムの存在である。米国内の開発者ならびに、獲得できた新規ユーザーが米国内という条件こそあるものの、1ユーザー獲得ごとに5ドルで最大5,000ドルを獲得するチャンスとなる。最低250ドルからのキャッシュアウトが可能で、これは中小の開発者や、サービスや店舗ごとに細かくリリースされているスマートフォンアプリを集め、広く浅くUberのプロモーションを行っていくことが狙いだと考えられる。

なお、Uber本体に関しては、走ってくるどの車がユーザー自身が配車リクエストしたものかを判別しにくいという問題があり、車のフロントガラスに据え付けたLEDランプの色でわかるよう、アプリ側から発色を制御できる仕組みも考案されていたりと、なかなか興味深い話もある。依然として都市によってサービスが法令で禁止されるケースが続くUberだが、技術開発とプロモーションは日々進化している。