DJI JAPANは10月14日、3軸ジンバル映像安定化技術による手ブレ補正機能を搭載した一体型手持ちカメラ「Osmo (オズモ)」の体験会を都内で行った。OSMOは「CEATEC JAPAN 2015」ですでに発表されており、価格は85,000円(税別)。すでに予約を開始しており、製品は11月上旬より順次発送とのことだ。

3軸ジンバル搭載の小型カメラ「Osmo」。右はOsmoを手に取りながら紹介するDJI JAPANの丸川英也氏

すでにCEATECのレポート記事で紹介されているが、Osmoは高性能な3軸ジンバルを搭載した手持ちカメラ。ブレに強く、非常に安定した映像が撮れることが特徴だ。小型・軽量なので撮影場所を選ばないというメリットもある。スマートフォンとも連携でき、リアルタイムに映像を表示したり、カメラの向きを変えるなどのリモート操作を行える。1秒間に120フレームの撮影が可能なので、スローモーションもお手のものだという。

体験会の冒頭では、DJI JAPAN マーケティング部の丸川氏がOsmoの開発背景を紹介。SNSが普及する中で、"他人と違う映像を撮りたい"という要望に応えるようにアクションカムが登場。アウトドアやスポーツ、水中といったタフな環境で今まで見たことのないような映像が誰にでも撮れるようになった。そして、なめらかで安定した映像を撮影するために、スタビライザーシステムを小型・軽量化し、高性能カメラとともに製品化したのが「Osmo」とのことだ。

スマートフォンを脇にマウントして映像を確認しながら撮影できる。Wi-Fi接続によりリモート操作も可能

レンズは9枚構成のf2.8で、焦点距離は20mm(35mm判換算)、視野角は94°。センサーはソニーのExmor RでCMOSサイズは1/2.3型、有効画素数は1,240万ピクセル。4K動画撮影に対応する

自転車や車に取り付けるマウントなどアクセサリー類も豊富

グリップを握って、親指で操作するスタイル。正面にはカメラの向きを変えるスティックと静止画、動画の撮影ボタンがある

グリップの人差し指にあたるトリガーを2回引くことでカメラが正面を向き、3回引くことで自撮りモードに。引き続けるとカメラ位置がロックされる

続いて登場したのは同社の機材を使いこなすプロカメラマン、マット・カモディ氏とDJI JAPAN マーケティング部の熊田氏。Osmoを実際に操作しながら、さまざまな有用テクニックを紹介した。ハイアングルやローアングル、被写体を捉えながらカメラをスムーズに移動させるなど、非常に安定した姿勢で撮影できる機能をアピールした。

また、Osmoは広角カメラによくあるディストーション(歪み)も抑えられており、これを修正する必要がないところが撮り手としては非常に助かるとのことだ。大きな機材は必要もなく、映像のクオリティも高いので、撮影して作品を仕上げる時間が1/10ほどに短縮されたのではないかと言っていたのが印象的だった。

Osmoの上位モデルで、マイクロフォーサーズマウント対応の「ZENMUSE X5」と「ZENMUSE X5R」はアメリカよりアダプタが到着しておらず今回は用意されなかったが、Osmoのパフォーマンスを見る限り、こちらの製品も期待できそうだ。

けん玉のパフォーマーが登場。マット氏(左)が、真上に向かっての超ローアングルなどOsmoならではの撮影テクニックを披露

3軸ジンバルのおかけで安定した撮影が可能。三脚無しで長時間露光ができる

水平状態を保ったままカメラを360°回転させながら撮影できる「パノラマモード」を用意

【動画】スティックでカメラの向きを自由自在に変えられる

【動画】カメラの向きをロックすることで、被写体を見失わずに撮影者がポジションを変更できる