続いてチェックしたいのがDigital Crownを使った「タイムトラベル」機能だ。子供の頃、祖母の手巻き時計を弄っていて、「減るから矢鱈と竜頭を回さない!」と注意されたことがある筆者としては、え?という感じの機構である。あったら回すよねという存在のDigital Crownだが、ここから過去、未来の予定を確認できるようになった。スケジュールだけでなく、数時間後の天気や過去の株価のチェックも行える。さらに前述のサードパーティのコンプリケーションも利用できるので、クルクル回して、様々な情報を入手できるようになるだろう。
「友達」機能では、12人の登録が可能だったが、今回、ページ数を増やす機能が追加され、より多くの友人・知人を加えられるようになった。Apple Watchを使用していて、これは他人に見せられないなと隠していたのが、実はこの「友達」機能だった。選ばれし12人から漏れてる人には絶対に見られたくないし、12人に入ってる人だとしても、あとの11人は誰なんだろうと、想像させたくなかったからだ。しかし、これで「単にグループ分けしてるだけ」という言い訳ができるようになった。何ページ目に誰が振り分けられているという問題は依然として残るにせよ、堂々と他人に見せられる(とはいえ、アップルはApple Watchについては「私たちが作ってきたものの中で最もパーソナルな製品」と謳っているので、他人に中味を見せるというものではないのかもしれない)。ちなみに分けたグループにはそれぞれ「釣り仲間」とか「○○○フレンズ」といった具合に、好きな名称をつけて管理することができる。
Digital Touchからスケッチを送る機能では、パレットから色を選んでカラフルなドローイングを送ることができるようになった。使えるのは7色だ。画面の右上にパレット切り替え用のボタンがあり、ここを押して好きな色を選べる。色を変更している間、スケッチは送信されないようになっているが、モタモタしてると次々に送られてしまうので注意(テストに付き合っていただいた皆様、すいません)。
個人的に便利になったなと感じたところはメールに返信機能がついたのと、「FaceTimeオーディオ」に対応した点だ。
Apple Watchをつけていて、持っていない人から訊かれることで筆頭に挙がるのが「メール送れるの?」なのだが、これで「送れる」と答えられるようになった。「メッセージ」と同じくテンプレートから選ぶかSiriから入力するかのいずれかでテキストを送信できる。テンプレートはユーザー側で変更が可能だ。
筆者はバッグの中にiPhoneをしまっておくタイプなので、電話もApple Watchからかけることが多い。なので「FaceTimeオーディオ」がApple Watchで使えるのは非常にありがたいのだ。Siriを起動したり、Apple Watchで通話するのには未だ抵抗感ある人が少なくないが、これからは手首に向かって話してるというのも、Apple Watchの普及が進めば、単なる日常の一風景となるのではないだろうか。Siriの機能も強化されたので、Apple Watchに話しかける時間も増えそうである。
もうひとつ、これはオマケのような機能だが、充電を行っている間、Apple Watchを横向きに置くと自動的に時刻表示されるようになるという「ナイトスタンドモード」が追加されている。Apple Watchが置時計となるわけだ。