「プロダクビリティとビジネスケース」を述べたのは、米MicrosoftのJohn Case氏だ。

【左】米Microsoft Apps and Services Marketing担当 コーポレートバイスプレジデントのJohn Case(ジョン・ケース)氏【右】加速度的に変化する社会に対応するためには、会社にもビジネス改革が求められる

プロダクビリティ向上関しては、Microsoft Officeによる25年前からの取り組みがある。加速度的に変化する世の中というトレンドに対応している例として、Yahoo!JAPAN、資生堂、日立をビデオで紹介。ビジネス改革に欠かせないものとして、コミュニケーションの改善が重要であると述べた。

一方、日本では高齢化社会によって生産年齢人口の減少が発生し、働き方のさらなる効率化が欠かせない。そこで、テレワークの必要性が高まっているわけだ。加えて、モバイルワークによる時間と場所に制約のない環境を、シームレスに作り出すことが重要とした。例えば米国では、「ミレニアム世代」(編注:主に米国で1980-2000年初頭に生まれた若者。デジタルネイティブとも称される)の就労人口が50%に達したことで、コミュニケーションとコラボレーションに変化が生まれ、フラットな階層構造が必要になっているという。

【左】日本においては、超高齢化社会と生産年齢の人口減少が切実な問題。よって、生産性を上げる取り組みが不可欠。【右】場所を選ばないコラボレーションの仕組みも必要

また、現在は人間の処理能力を超える膨大なデータが生まれ続けており、これらのデータを有効に活用するのは人手では無理で、インテリジェントツールが必要とした。ここで「Office Delve」を紹介。これはOffice 365に蓄えられている膨大なデータから、必要そうなものを自動ピックアップしているものだ。Insider Preview中のOffice 2016では、「実行したい作業を入力してください」という項目があり、メニューのツリー構造を追うことなく、目的の項目にたどり着ける。

【左】膨大なデータへの対応には、人の力では限界がある。【右】ツールで補完することで気付きを与える

Office 365はエンタープライズグレードの高いセキュリティを備えており、複数のデータセンターにおいて冗長性と災害保護も確保。加えて、顧客データに触れない、顧客データをマーケティングに使わないという基本方針を改めてアピールした。昨年は180の新機能を用意し、常に最新の機能が使えることやFoutune 500企業の80%が採用していることに触れ、パブリッククラウドの成長率に対して(Office 365は)3倍の伸びとなっている。

Office365は、日本でのパブリッククラウド成長率(27%)に対して、3倍のペースで拡大中