音の表現力の高さと体を包み込むバーチャルサラウンドに驚く

今回は一般的に多くの人が使うであろう、ステレオミニジャックによる入力で試聴した。バーチャルサラウンドモードをオンにし、基本的には普段使っている15,000円ほどのスピーカーと比較して評価してみる。

スピーカー上部のボタンでサラウンドモードをオンにしてボタンが光っているところ。バーチャルとは思えないほどのサラウンド感が得られる

まず、バーチャルサラウンドモードにより、すべてのモードで物理的には2.1chなのに音に包み込まれている感が非常に高い。さすがに背後となる180度までカバーするというわけにはいかないが、左右90度より気持ち後ろにまで広がっているイメージだ。

ゲーム、音楽、映画の全モードにおいて、音の情報量が圧倒的に増えているようで、サウンドの厚みが増え、細かい音まで聞き分けられるようになっている。また、サブウーファーにより低音の表現力が高まっており迫力がぐっと増した。

特にゲームモードでそれらが顕著というかわかりやすく、FPSでは「こんな音がしていたのか」ということがいくつかあり銃撃音、爆発音の迫力が素晴らしい。

また映画モードは「富士総合火力演習 DVD」を試聴したところ、戦車の射撃音の迫力が増し、走行中のエンジンから細かくさまざまな音が聞こえてくるのが感じられた。筆者は実際に総合火力演習を見に行ったことがあるのだが、既存のスピーカーと比べて、現地で聞いた音にはるかに近かった。このほか、一般的な映画では、BGMが大きめのシーンでもセリフが明瞭になっていて聞き取りやすかった。

それぞれのモードの印象として、「ゲーム」が低音重視、「音楽」は高音の伸びがいい、「映画」が全体がフラットな感じを受けた。

ただ、全体的にサブウーファーの力が強すぎるのか、ソースによっては低音がキツすぎることがある。低音の強さは、ゲーム>音楽>映画という感じだ。このあたりは、モードの名称にこだわらず、再生するソースによって自分の好みの音を出してくれるモードを選んだほうが良いだろう。

スピーカー上部のボタンでサラウンドモードをオンにしてボタンが光っているところ。バーチャルとは思えないほどのサラウンド感が得られる