「ぼかしギャラリー」にノイズを追加して、より自然な仕上がりに

また、「ぼかしギャラリーのノイズ追加」とは、「フィルター」の「ぼかしギャラリー」に用意される5種類のぼかしに対して、ノイズを適用できるようになった新機能。従来は"いかにもデジタル処理"的な仕上がりであることが弱点であったが、今回のアップデートではボケ足にあえてノイズを加える機能が実装された。「ぼかしギャラリー」を使用中のウインドウ右下のパネルに「ノイズ」タブが追加され、「ガウス」、「均等に分布」、「粒子」といった3種類のノイズを反映させることが可能となった。例えば「粒子」のノイズでは、粒子の量や大きさ、粗さ、カラー、ハイライトなどを制御でき、より自然に仕上がるようになっている。

5種類のぼかし方法から選べる「ぼかしギャラリー」

今までの「ぼかしギャラリー」からのぼかしは「いかにもデジタル処理」という仕上がりだった

今回新たに追加された「ノイズ」タブ(右下のパネル)から「ガウス」追加された「ノイズ」タブから、ガウス/均等に分布/粒子の3種類のノイズを追加できるようになった

ノイズを追加していない場合(左)とノイズを追加した場合(右)の比較。右の方が自然な仕上がりであることがわかる

「コンテンツに応じた移動ツール」がオブジェクトの回転や反転、サイズ調整に対応

そして、「コンテンツに応じた移動ツールの拡張」というのは、従来より搭載されている「コンテンツの移動ツール」は単に選択範囲をそのままの角度で移動するだけのものであったが、2015年リリースのPhotoshopでは、移動するオブジェクトに対して「回転」や「反転」、「サイズ調整」が可能となり、よし自然なレタッチをスピーディに行えるように進化している。

「コンテンツに応じた移動ツール」がパワーアップし、移動するオブジェクトに対して回転や反転、サイズ調整が行えるようになった

「コンテンツに応じた移動ツール」のサイズ調整は、図のように遠近感を変えるといった応用も可能

「Photoshop Mix」にAndroid版が仲間入り

このほか、アドビのデジタルイメージング製品のラインアップには、デスクトップアプリケーション「Photoshop CC」と「Lightroom CC」、モバイルアプリとして「Photoshop Sketch」、「Photoshop Mix」、「Lightroom mobile」、「Adobe Slate」がある。4本のモバイルアプリのうち、アンドロイド対応アプリはこれまでは「Lightroom mobile」のみだったが、今回のアップデートで新たに「Photoshop Mix」がアンドロイドへの対応を果たした。

新たにモバイルアプリ「Photoshop Mix」がアンドロイドに対応した

今回のCreative Cloud 2015年リリースの中でも、フォトグラフィ製品周辺に関しては、今後クリエイターの作品が販売される可能性もあるストックフォトサービス「Adobe Stock」の登場をはじめ、Photoshop CCの加工機能を生かしたモバイルアプリ「Photoshop Mix」Android版のリリースなどモバイルアプリの拡充など、従来の「ツール」群から「プラットフォーム」(環境)へと進化を遂げたアップデートとなった。