今秋リリースされるwatchOS 2の登場で、Apple Watchの制限されていた諸機能が使えるようになる。OSのアップデートでApple Watchの性能を引きだせるようになるわけだ。果たして、Apple Watchの真の性能とはどの程度のものになるのだろうか?

Apple Watchの新の性能とは?

ネイティブアプリやWi-Fiが解禁

Apple Watchはスマートウォッチとしては、実は比較的コンパクトな製品だ。搭載されるバッテリー量も比例して小さく、登場した当初から弱点はバッテリー持続時間であると言われ続けてきた。実際、アップルもバッテリー動作時間は「約1日」と、毎日充電が必要なことを強調してきた。ところが実際に装着してみると、丸1日程度は軽くバッテリーが持つ。「さては批判が怖くて、かなり少なめに見積もった数値を出してたな?」などと思われてきたという背景がある(思っていたのは筆者だけかもしれないが)。

また、バッテリー対策としては、消費電力の大きなCPUに仕事をさせないよう、サードパーティが開発するアプリの処理はiPhoneに行わせ、Apple Watch側は表示だけに専念させたり、液晶の書き換えで電力を消費することがないよう、動画コンテンツを表示する文字盤の搭載を、発表直前になって取り消すといった涙ぐましい努力が重ねられていた。3G/LTEはおろか、Wi-Fiに非対応なところも、バッテリー対策ではあろうが、Android Wearなどの単体で動作するスマートウォッチと比べると弱点に数えられてきた。

ところがwatchOS 2ではこれらの弱点と言われていた部分がまとめて解禁される。まずサードパーティにはネイティブアプリが解禁され、新たに追加される文字盤にはタイムラプス動画を表示するものがある。サードパーティ製アプリの中でスムーズな動画を再生するのも可能になった。

watchOS 2ではタイムラプス動画を表示するものがある

さらに、これまではOS側で無効にされていたWi-Fi機能(IEEE802.11b/g/n、2.4GHz帯のみと推測)が有効になり、iPhoneがない場所でも、Wi-Fiがあれば単独で動作できるようになった。iCloud経由で読み込めるものであれば、カレンダーや音楽の再生も可能だろう。これは大きな変化になる。