Surface 3は"本当に使える"タブレット
Surface 3はタブレット向けプロセッサであるIntel Atom x7-Z8700(1.60GHz、開発コードネーム:Cherry Trail)を搭載しているが、Surface 3が初搭載デバイスとなる。その関係から、インテル チャネル企画戦略室 室長の小澤剛氏も本体験会でプレゼンテーションを行った。
インテルは以前からマイクロアーキテクチャの開発において微細化と機能向上を交互に繰り返す「チック・タック(Tick-Tock)モデル」を採用しているが、Atomに関しては製造プロセステクノロジーの微細化と機能向上を毎年同時に刷新している。その結果、製造プロセスを収縮させることで、空いたスペースにGPUのトランジスタを搭載するなど"アグレッシブな進化"を遂げてきた。小澤氏はAtom x7を搭載したSurface 3を指して、「本当に使えるWindowsタブレットが完成した」と自身の感想を述べている。
続けて小澤氏は、Atomシリーズは「ネットブックなどに搭載するプロセッサという印象が強かったが、Bay Trail(開発コード名)の登場で悪いイメージは払拭(ふっしょく)できた」と過去を振り返りつつ、Atom x7の特徴として"GPU性能の向上"をアピールした。Cherry Trailは、Broadwell(第5世代Intel Coreプロセッサ)と同等の、第8世代と呼ばれるGPU「Intel HD Graphics」(Gen8)を実装している。DirectX 11.2やOpenCL 2.0へも対応し、小澤氏の言葉を借りれば「デスクトップPCと同等。PCゲームも十分楽しめる」プロセッサだ。
ここで実機を用いたベンチマークを披露しよう。時間の都合で比較マシンを用意できなかった点はご容赦いただきたい。ひよひよ氏のCrystalDiskMark 4.0.3によれば、Surface 3のストレージがeMMCであることも作用してか、正直あまりよいストレージ性能とはいえない。とはいえ、約1時間という制限のなかで触れた限りは、数値で示したような遅さは体感していない。けっこうサクサクと動く。
もう1つは、FuturemarkのPCMark 8(2.4.304)を用いて、タブレットやノート/デスクトップPC向けのHome Accelerated 3.0テストを実行。こちらのスコアは「1652」ポイントと想像以上の結果だ。小澤氏が説明したようにAtom x7のGPU性能向上が寄与した結果といえるだろう。ちなみにPCMark 8実行中でもSurface 3本体が過度に熱くなるような場面もなく、背面上部が"ほんのり"暖かくなる程度だった。
前述のようにわずか1時間という短い間だが、筆者が気になったのは「Surface 3 Type Cover」の打鍵感である。筆者は初代Type Cover、Type Cover 2と個人的に購入してきたが(Surface Pro 3は未購入のため、同Type Coverは試用レベル)、それまでと比べて打鍵感が向上したように感じた。担当者は「タイプ時に発生した"しなり"を極力減らした」と説明し、全体的に強度が増したようである。
また、冒頭で紹介した「Surface特別ブース」ではタッチ&トライだけではなく、法人向けリセラーに見積もり依頼を出すWindowsストアアプリもインストール済みだった。名刺をSurface 3などで撮影すると、連絡先を読み取るなどOffice Lensに似た機能を備え、本体やType Coverの配色、オプションも合わせて選択注文できるのは面白い。
さて、日本マイクロソフトの説明によれば、6月第1週末から大型の量販店でSurface 3の実機展示を開始し、多くの方々が実際に試用できるようになるそうだ。前述のとおり、コンシューマーはLTEモデルが前提となるが、本体のみ購入することもできるため、"外出先でのネット接続が必須"な方や、"お手軽な2in1 PCがほしい"という方は、その手でSurface 3に触れてみていただきたい。
阿久津良和(Cactus)