スマホがデスクトップPCに変身する「Continuum」

Belfiore氏の講演は続き、Windows PhoneデバイスをHDMIモニターとBluetoothキーボードに接続して、デスクトップPCライクに使用する「Continuum」を紹介。ただし、現在のLumiaシリーズもHDMI出力は上位モデルに限られるため、現行製品がすべて対応するとは限らない。

Windows Phoneをモニターやキーボード、マウスといったデバイスをつなげるとデスクトップPCライクに使用する「Continuum」

WordやExcelといったお馴染みのアプリケーションが動作する

近未来を描くマジックデバイス「HoloLens」

続いてOSGに所属するテクニカルフェローのAlex Kipman氏が登壇。同氏は「HoloLens」に関するスピーカーとして、メディアに登場しているが、2015年1月以来の発表に注目が集まった。

MicrosoftのAlex Kipman氏

今回もTVカメラにHoloLensをつなげて、SkypeやMicrosoft Edgeなどの仮想画面を部屋に並べるデモンストレーションを披露した。視点がマウスカーソルとなり、メニューからアプリケーションを起動する様や、動画をリアルタイムで視聴するシーンは近未来をのぞき見るようだった。

HoloLensをTVカメラにつなげてバーチャル映像を作成する。この映像は会場の大型プロジェクターに映し出されていた

室内にアプリケーションを貼り付けて、使用するデモンストレーションを行った

Kipman氏は既に建築業界などと協力体制を敷いていることも明らかに。その一例としてケースウェスタンリザーブ大学の教授を招いて、医学生による肉体構造の学習にHoloLensが有効であることをアピールした。

肉体構造を学ぶための教材としてHoloLensを利用するデモンストレーションを披露。この取り組みは科学や芸術、工学技術にも応用できるという

さらにRaspberry Piで作成したマシンとHoloLensを組み合わせ、仮想ロボットとコミュニケーションを取るデモンストレーションも行われた。現在、NASAやUnityといった各企業・団体との協力し、完成を目指すという。なお、具体的な発売時期は未発表だ。

Raspberry PiとWindows IoTで作られたロボット「ミコ」。HoloLensと組み合わせると室温や状況などさまざまなセンサーから読み取った情報が空間に映し出される

阿久津良和(Cactus)