多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「アプリのデータはどこに記録されるの?」という質問に答えます。

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Android端末には、本体内部に固定されているフラッシュメモリ(以下、内蔵メモリ)と、着脱自由なマイクロSDカードの2種類の記憶装置が用意されています。どちらもアプリからアクセスでき、アプリが保有するさまざまなデータを記録できますが、マイクロSDカードの利用にはいくつかの制限があります。

なお、前提条件としてAndroid OSのバージョンを考慮しなければなりません。Android OS 4.4以降、サードパーティー製アプリからマイクロSDカードに書き込む仕様が変更されたため、それ以前のバージョンとは分けて考える必要があります。ここでは、Android 4.4以降を対象とします。

アプリがデータ保管用に使う内蔵メモリ上の領域は、もっとも低い層(ルート)に位置する「Android」フォルダにあります。そこに「data」フォルダが用意され、さらにパッケージ名(例:YouTubeは「com.google.android.youtube」)ごとにフォルダが用意され、そこにさまざまなデータが記録されます。

/Android/data/[パッケージ名]/

作成するかどうかはアプリ次第ですが、マイクロSDカード上にもアプリの領域を確保できます。サードパーティー製アプリは、自分のアプリ領域のみ書き込み権限が与えられ、他の領域にはアクセスできないものの、データ保存領域として活用することは可能です。

[マイクロSDカード]/Android/data/[パッケージ名]/

ただし、Andorid OS自体には、アプリが使用するデータを内蔵メモリからマイクロSDカードに移動する機能はありません。たとえば、電子ブックビューアなどデータサイズが嵩みがちなアプリでも、データの保存先をマイクロSDカードに変更する機能がアプリ側に用意されていないかぎり、データは内蔵メモリに蓄積されていきます。カメラアプリで撮影した写真(JPEG)のように特定のアプリを使わなくても開けるデータは、ファイル管理アプリを使うなどして保存先を変更することは可能ですが、アプリに依存するデータの場合は難しいでしょう。

マイクロSDカード上にもアプリの専用領域が確保されていますが、どのように活用するかはアプリ次第です

(記事提供: AndroWire編集部)