長年のユーザーならご承知のとおり、一太郎シリーズは独自のキーアサインを採用してきた。「ESC」キーでメニューを表示し、ワンキーで機能を選択するスタイルに慣れ親しんだユーザーには当たり前だった。しかし、一般的に検索機能を呼び出す「Ctrl」+「F」キーは、一太郎2015ではインデント機能を実行するため、混乱するユーザーも少なくない。

この点を鑑みて、一太郎2015はWindowsスタイルのキーアサインをあらかじめ用意した。そして、「Ctrl」+「F」キーや「Ctrl」+「H」キーを最初に押した際に、キーアサインの変更をうながす。

最初に「Ctrl」+「F」キーを押すと本ダイアログが現れ、キーアサインの変更確認を求められる

変更確認ダイアログが現れなくなった場合は、オプションの「互換設定」から変更できる

DOS版一太郎の互換性維持と現在のWindowsスタイルを融合させた結果だが、バージョンアップ後にキーカスタマイズを行わなくて済むのは便利だ。なお、各機能のショートカットキーをカスタマイズする「キーの割付」機能は引き続き用意している。

オプション「Windowsキー割付を有効にする」無効時(左)と、有効時(右)の「編集」メニュー。「繰り返し」や「検索」「置換」のショートカットキーが変化している

その他の変更点としては、縦組み文書で段組有効時は縦方向にスクロールするオプションや、オプション設定の項目検索機能を強化。さらにEPUB 3.0.1に対応したことで、中扉やリフロー型のページめくり、スクロール方式の選択に対応した。

オプションの項目を検索する機能も強化。一太郎シリーズは設定項目が多いが、本機能はATOKにも採用して欲しい

EPUB 3.0.1に対応したことで、リフロー型の表示方法を指定するEPUB出力が可能になった