2015年の注目のスマホ関連サービスは過去を探ることで見えてくる。では、どんなニュースに注目したらいいのか。本連載では、マイナビニュースで執筆するライターに、期待が持てる2014年のスマートフォン関連ニュースについて取り上げもらう。最終回はJunya Suzuki氏のレポートをお届けする。

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筆者が2014年のスマートフォン市場を一望したとき、「先進国での市場成熟と新興国/ミッドレンジ以下端末の台頭」「LTE展開の本格化」「Apple Pay登場でモバイルペイメントに脚光」という大きな3つのニュースを挙げたいと思う。では「2015年のスマートフォン展望は?」と聞かれれば、それぞれについて、この2014年に起きたイベントの次の展開を考えるのが自然な流れだろう。

携帯契約者獲得の一段落した日本、米国では熾烈なデッドヒート

まず「先進国での市場成熟と新興国/ミッドレンジ以下端末の台頭」という部分に注目してみる。

詳細は別記事でも解説しているので省くが、米国を含む先進国でのスマートフォン普及は特にハイエンドを中心に頭打ち状態が見えつつあり、現在は主に買い換え需要がスマートフォン販売を牽引している。それに代わって盛り上がっているのが、潜在需要の大きい中国やインド、東南アジアなど比較的人口の多いエリアで、同地域で強い中国の端末メーカーが今後さらに台頭する可能性が高くなるという予想だ。

先進国ではハイエンド端末の新規需要が鈍るなか、低所得層やより安価な維持費を求める層に向けた施策が今後大きなムーブメントとなり、2015年以降はそれがより顕著となるだろう。日本では昨今、低料金を売り物にしたMVNOのサービスが多数出現して話題となっているが、これもそうした一部として出てきたトレンドだと考えられる。一方で、この異常乱立状態のMVNOサービスがどこまで継続的なのかは疑問な部分もあり、2015年における注目ポイントの1つだと考えている。