日本ヒューレット・パッカードは11日、ビジネス向けの12.5型ノートPC「HP Elitebook Folio 1020」シリーズを発表した。米HPが過日発表した注目度が高いモデルで、ラインナップは「HP Elitebook Folio 1020 G1」(以下、1020 G1)と、「HP Elitebook Folio 1020 G1 Special Edition」(以下、1020 G1 SE)の2モデル。前者は2015年3月中旬、後者は2015年4月中旬から、日本で正式に販売される。価格は未定。

HP Elitebook Folio 1020 G1

HP Elitebook Folio 1020 G1 Special Edition

1020 G1と1020 G1 SEは外観も微妙に違う。1020 G1 SEはひんじ部分に「赤」をあしらっている

標準モデルの1020 G1と、特別モデルとなる1020 G1 SEの主な違いは、筐体の素材、重量、液晶ディスプレイだ。1020 G1の本体はアルミニウムとマグネシウムを採用し、重量は約1.2kg。一方の1020 G1 SEは、マグネシウムリチウム合金と炭素繊維(カーボンファイバー)を用いることで、重量が約1kgという軽量化を実現した。本体重量はいずれも最軽量の構成時で、本体サイズはW310×D210×H15.7mmだ。

液晶ディスプレイは、両モデルとも12.5型で非光沢(ノングレア)タイプ、LEDバックライトを搭載する。1020 G1の液晶ディスプレイは解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)で、輝度が300cd/平方メートルだ。1020 G1 SEの液晶ディスプレイは、解像度が2,560×1,440ドット(QHD)で、輝度が340cd/平方メートルとなっている。なお、米国モデルはタッチ対応の液晶ディスプレイをCTOで選べるが、国内モデルは上記で固定だ。ただしニーズを踏まえつつ、タッチ対応ディスプレイを選択肢として用意するかどうか検討するとしている。

HP Elitebook Folio 1020 G1の実機(英語モデル)とACアダプタ。日本HPのノートPCは、電源コードが3ピンのいわゆる"ミッキーコネクタ"が多かったが、日本で一般的な"メガネケーブル"になった。また、本体と接続するコネクタがL字型になったのもポイント

ビジネス向けということで、高い堅牢性と耐久性、セキュリティを持つ。115,000時間のテスト(液晶ディスプレイの開閉など)、26方向の落下、衝撃、極端な高温と低温といったテストをパスし、米軍調達基準(MIL-STD 810G)をクリアしている。

セキュリティ面では、日本HPが「全部入り」と呼ぶ、BIOS保護、暗号化、完全消去、USBなど外部ポート管理、生体認証、MDMといった機能を網羅。さらに、本体がスリープ状態だったり電源オフだったりしても、リモート操作によるデータ消去や端末ロックが可能だ(有償オプション契約が必要)。

左側面。インタフェース類は、HDMI、USB 3.0、microSDスロット

右側面には、ヘッドホン/マイクコンボジャック、USB 3.0、独自拡張コネクタが並ぶ。独自拡張コネクタにはオプションのドッキングステーションを接続する

そのほか主な仕様は、CPUがIntel Core M-5Y51(1.1GHz)、メモリがLPDDR3 8GB、ストレージが128GBまたは256GBのM.2 SSD(SATA接続)、グラフィックスがIntel HD Graphics 5300(CPU内蔵)、光学ドライブは搭載しない。

日本語キーボードはバックライトを搭載しており、キーピッチは18.7mm、ストロークは1.5~1.7mmだ。本体のタッチパッド部分に設けたFeliCa対応NFCリーダによって、認証カードを利用したり、鉄道の利用記録を確認したりできる。

インタフェース類は、720p Webカメラ、IEEE802.11ac/a/b/g/n対応無線LAN(ac接続時最大867Mbps)、Bluetooth 4.0、HDMI出力、USB 3.0×2(パワーオフUSB充電対応)、ヘッドホン/マイクコンボジャックなど。バッテリ駆動時間は、JEITA Ver2.0で最大7.8時間。OSはWindows 8.1 Update 64bit版か、Windows 7 Professional 64bit版が選べる。

オプションのドッキングステーションを取り付けた本体。ドッキングステーションが備えるインタフェース類は、USB 3.0×4、DisplayPort×2、有線LAN、D-Sub、PS/2