ほぼPCしか使わないエンジニアのデスクに残されたモノとは
インフラエンジニアとしてサーバ周りの管理を行っている開発本部の小出幸典さん。デスクには徹底してモノがない。業務内容がPCだけで済むこともあるが、他のエンジニアのデスクに出張して一緒に作業を進める機会が多いのが主な理由だという。
出張先では相手の袖机にノートPCを置き、自分は立て膝で話をしながら作業を行うという”ご用聞き”のようなスタイルだ。サーバ管理というと常時サーバルームにでんと構え、他の部署の人たちがいそいそ訪問してくる、というのはずいぶん昔の話になった。
たまに戻ってくる自分の席ではバランスボールに座っている小出さん。デスクの上で気を付けるのはケーブルの配置くらいだそうだ。デスクの端に所在無さげに置かれていたのは、ノートとボールペン、それに名刺入れと印鑑だ。ノートはミシン目入りで、メモをその場で相手に渡せるようにと用意したものだが、社内チャットで用が済むので現在はほとんど出番がないという。
究極までデジタル化した職場で最後に残されるアナログなアイテムは、名刺と印鑑なのかもしれない。グノシーもまた、日本の会社であることは間違いない。
型から入って中身も伴う、理論と体力のデザイナー
樋口剛さんは主にWeb周りのデザインやフロントエンドの実装を担当するデザイナー。ユーザーの行動分析を考慮したUXデザインを行っている。デスクに大きく構えるアップルのサンダーボルトディスプレイは、入社時に要望して入れてもらったものだそうだ。デザイナーらしいこだわりに思えるが、「アップルが好きなわけではない」とクールだ。
もともと紙媒体のデザインからキャリアをスタートし、徐々にWebに移っていったという樋口さん。デスクには何冊かの本が置かれていたが、いわゆるデザイン書ではなくインタフェースや人の行動に関する考え方が書かれたものであるところが興味深い。ユーザーが画面を見た時に「どういう心理で使うか、行動を見極めなければいけない」というデザイン思想の面で、こうした考え方が参考になるのだそうだ。Webデザインへのシビアな視点が感じられる。
自転車通勤をしている樋口さんの愛用アプリは、ライドを記録する「Strava」というもの。自分のライドを記録するだけでなく、道路の一定の区間を「セグメント」として、同じ区間を走った他のユーザーの記録がランキングで表示されるのが特徴だ。ちょうど新車を買ったばかりという樋口さん。電車の乗車時間と同じくらいで健康的に通勤できると語っていた。
ブランディングは有言実行、カッコいいモノづくりを目指すデザイナー
黄色いネックストラップでベガルタ仙台ファンをアピールするのは、最近入社したばかりというデザイナーの佐々木恒平さん。現在はPR用のフライヤーなどを制作中で、今後はアプリのUIなども手掛けていく予定だ。デスクではマウスの代わりにタブレットを使用。スマートフォンの画面デザイン用方眼紙やスケッチブックといったアナログなアイテムも活用しているそうだ。
ご本人の写真撮影の際にはハットを着用。いつも必ず被っているそうで、理由を聞くと「ブランディングです(笑)」とのこと。他にもPUMAのジャケット、Tシャツ、シューズといったウェアから、カバンやスマートフォンのケースまで、デザインにこだわりがありそうなセレクトだ。
「カッコいいモノや好きなモノは手元に置いておきたくなる。自分もそういうモノを作らなきゃと思います」という佐々木さん。言葉だけでなく、本を読んだり学校に通うなど勉強に熱心な様子が持ち物からも伺えた。
なお、同社は12月に六本木へ移転(今回紹介したオフィスは12月以前のもの)。さらに進化を遂げた同社のオフィスがどのようなものになっているのか、非常に興味深い。