タブレット+ソフトカバー付きキーボードのデタッチャブル2-in-1

軽いというのは、それだけで大きな購入動機になる。HP Pavilion x2は、タブレットとキーボード合わせて約930gを実現しており、タブレットは約600g(594g)、キーボードは約330g(337g)だ。タブレット本体も軽量ながら、キーボードの軽さが特に目を引く。タブレット本体のサイズはW264×H9.6×D170mm、キーボードをセットしたときの厚さは実測で約16mmだ。全体的にフラットなデザインで、カバンへの収まりはいい。

デタッチャブル型の2-in-1モデルでは、キーボードを大型化、あるいは重量化して本体を支えるものが多いが、HP Pavilion x2はキーボードにソフトカバーを備えることで、小型化と軽量化を実現している。ソフトカバーには磁石が内蔵されており、収納するときはタブレット本体に巻き付けるようなイメージで、キーボードが画面カバーになる仕組みだ。クラムシェルスタイルで使うときは、カバーの先端部分をタブレットの背面に張り付けると、カバーが三角形に折れ曲がり、タブレット本体を支える「ヒンジ」代わりになる。

ソフトカバーを本体に巻きつけて収納する。今回使用したモデルはムーンストーングレーというファブリック調のソフトカバーでカジュアルな装いだ。たたんだ時の厚さは実測で約16mm

ディスプレイの角度は、カバーの取り付け位置によって2段階に調節できる。キーボード入力に集中したいときは画面を立てて、リラックスしたいときは寝かせ気味にするといった使い方が可能だ。タブレットを使わないときはキーボードの下端を持ってタブレットに重ねることで、そのままスタンドになるなど、ソフトカバーの使い勝手は予想以上に優れている。

ソフトカバーのデメリットは、設置面積が大きくなることだ。奥行きで約25cmのスペースが必要になる。またヒンジがないので、膝上などに置いて操作すると安定しにくい。さらにクラムシェルスタイル中、キーボード部分を持ち上げると、ヒンジがないためタブレットが簡単に倒れてしまう。持ち上げるときはキーボードをたたんでから持ち運ぶか、タブレット本体をつかんでキーボードをぶら下げるようにし、また位置をずらしたいときでもタブレット側を持つようにすると安心だ。

タブレットの背面には2カ所にマグネットがあり、カバーの取り付け位置を2段階で調節できる

キーボードをひっくり返すことで、スタンドモードにもなる