KDDI(au)は27日、「au 発表会 2014 Winter」を開催し、au版VoLTEとなる「au VoLTE」を発表した。VoLTEサービスで先行するNTTドコモとは一味違った特徴を持つKDDIのVoLTE。そのキーワードは"シンク"となる。合わせて発表された、スマートフォン新製品やWiMAX 2+の機能拡張なども含めて、発表会の模様をリポートする。

KDDI(au)では、au 発表会 2014 Winterを開催。スマートフォン2機種のほか、au VoLTE、WiMAX 2+の機能拡張などについて紹介した

au VoLTEの特長とは?

発表会には、KDDI代表取締役社長の田中孝司氏が登壇。新商品と新サービスについて紹介した。現在、NTTドコモが先行してサービスを提供しているVoLTE(Voice over LTE)。LTEのネットワークに乗せて高品質な音声通話を行うサービスだが、KDDI(au)でも2014年12月初旬からスタートさせる予定だ。

発表会に登壇する、KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏(写真左)。まずはau VoLTEの戦略について説明した

音声周波数帯域が広いため、高音質で通話が利用できるau VoLTE(写真左)。3Gネットワークへは切り替えない仕様となっている(写真右)

田中社長は「VoLTEを、高品質通話だけで終わらせては面白くない」と刺激的な言葉で切り出した。同社では、音声通話とデータ通信を同時に利用できるVoLTEの特長を活かした、新たなサービス「画面シンク」「手書きシンク」「位置シンク」「カメラシンク」「ボイスパーティー」の提供を予定している。

「~シンク」と名付けられた機能は個人ユーザー向けのコミュニケーションツールで、簡単に言えば、VoLTEで接続された離れた場所にある2台のスマートフォンの画面がシンクロするというもの。通話相手と会話しながら、同じWebサイトを閲覧したり、カメラに映し出した映像をリアルタイムで共有したり、お互いの位置情報を確認したりといった使い方が可能になる。2月頃の提供を予定している。「ボイスパーティー」は、最大30人で同時通話が可能になる機能。こちらのサービスではインターネット会議も可能。そのため、法人ユーザーの利用も想定している。ボイスパーティーは12月からサービスを開始する。

画面シンクでは同じWebサイトの閲覧が可能(写真左)。カメラシンクを使えば、商品を選ぶ際などに便利(写真右)

手書きシンクロはエンタメ要素でも利用できる(写真左)。位置シンクロなら、相手の現在地がすぐに分かる(写真右)