スマートフォンは、携帯電話とコンピュータ両方の顔を持ちます。ですから、スペック表を見れば専門用語のオンパレード……これではおいそれと比較できません。このコーナーでは、そんなスマートフォン関連の用語をやさしく解説します。今回は「VoLTE」についてです。

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NTTドコモで6月、新しい音声通話サービス「VoLTE(ボルテ)」が始まりました。従来の携帯電話で音声通話をする場合、LTEには回線交換網が存在しないため3Gネットワークに切り替えていましが(CSフォールバック)、データ通信で音声パケットをやり取りするVoLTEにその必要はありません。

ただし、LTEに対応した端末であればVoLTEを利用できるわけではありません。VoLTEでは、従来(3G)の音声通話サービスにも利用されている「AMR-NB(Adaptive Multi-Rate Narrow Band)」を必須の音声コーデックとしていますが、より高音質な「AMR-WB(AMR Wide Band)」も規定しています。音声コーデックの処理はハードウェア(IC)に依存するので、今後登場する端末でなければAMR-WBのサポートは見込めません。そのような事情から、VoLTEの利用にはVoLTE対応端末が必要とされています(表1)。

キャリアによる対応の違いもあります。NTTドコモはすでにサービスを開始していますが、au/KDDIは「年内」、ソフトバンクは具体的な時期が明らかにされていません。現在のところVoLTEのローミングサービスは提供されていないため海外との通話にも利用できず、2014年8月時点の国内ではNTTドコモのVoLTE対応端末間に限定された通話サービスとなっています。

もっとも、国内主要3社は音声通話をVoLTEに移行する方針を明らかにしているので、今後発売される端末はハードウェアレベルでVoLTEに対応している可能性が大です。対応する端末を用意しておけば、サービス開始時期がくればソフトウェアアップデートの形で利用可能になることでしょう。

■VoLTE対応端末

端末名 対応時期
GALAXY S5 SC-04F ○(6/24)
Xperia Z2 SO-03F ○(6/27)
AQUOS ZETA SH-04F ○(6/27)
ARROWS NX F-05F ○(7/29)
AQUOS PAD SH-06F ○(7/24)
Xperia Z2 Tablet SO-05F △(9月下旬予定)

(記事提供: AndroWire編集部)