加えて、大きなニュースはTouch IDの採用である。ホーム画面ロック解除やApp Store・iTunes Storeのパスワード入力の代替、iOS 8向けアプリでの利用をサポートし、指紋認証の活用範囲が広がった。特に、エンタープライズ向けアプリケーションでの指紋認証の活用にも期待できる。

iPad Air 2とiPad mini 3はTouch IDをサポートした。ロック解除やパスワード入力の代替、アプリからの利用に加えて、オンラインに限りApple Payの認証にも利用できるようになった

iPad Air 2にはNFCが搭載されなかったため、店頭でのApple Payの利用はできない。ただ、オンラインショッピングでのApple Pay利用は可能となった。iPadがオンラインショッピングで重要なデバイスとなっていることも背景にある。

iPad mini Retinaディスプレイモデルとして販売されていたモデルはiPad mini 2と改められた。その上でiPad mini 3がTouch IDを搭載してリリースされた。iPad Air 2と違い、プロセッサは引き続きA7を搭載しており、Touch IDの搭載と、ゴールドの追加という小幅な変更のみとなっている。

iPadラインアップは、2012年発売でA5プロセッサを搭載する7.9インチのiPad miniを249ドルでラインアップに残し、iPad mini 2を299ドル、iPad mini 3を399ドルという展開とした。またiPad Airも399ドルでラインアップに留まり、iPad Air 2を499ドルで追加した形だ(価格はそれぞれ、16GBのWi-Fi版)。

iOS 8.1の紹介でも言及があったが、Appleと戦略的提携を行っているIBMは、エンタープライズ向けのアプリを新プログラミング言語Swiftで開発しているという。こうしたアプリを動作させる際、タブレットの価格をネックにしないため、これだけの価格のバリエーションを残したのではないか、と考えられる。