ロックバンドU2のボーカルbono氏が、iTunesでの最新アルバム無料自動配信について、「すまなかった」と謝罪した。また、bono氏は「ちょっとした誇大妄想、寛大さ、自己プロモーション、そして自分たちの楽曲が聴かれないのではという恐れから行った」と話している。

U2の公式Facebookページで動画を公開

U2は、アルバム「Songs Of Innocence」のCDとレコードでのリリースを記念して、自分たちのFacebookページ上で「U2NoFilter」と題したデジタルイベントを開催。事前にFacebook上で受け付けたファンからの質問に答えた動画を公開した。メンバーに対する好意的な質問や、音楽活動に対する質問に、4人のメンバーは冗談と本気を交えて回答していた。

なお、「Songs Of Innocence」は、9月9日よりiTunesを通じて無料配信された。しかし、デバイス上で「新規購入した項目の自動ダウンロード」設定をしていたユーザーには、知らない間に同アルバムがダウンロードされているという事態に。こうした自動ダウンロードに対して苦情も出ていた。Appleは、同アルバムの削除ツールを公開している。

「ミュージック」の項目がオンになっているユーザーには、アルバムが自動的にダウンロードされていた

「Songs Of Innocence」を削除するための特設ページ

そのため、あるファンから「お願いだから、iTunesのプレイリストに自動的にアルバムをリリースするのはやめてくれない? 失礼だと思うんだけど」という質問もあった。これに対しBono氏は、「おっと……。すまなかったよ。いい考えだと思って、つい冷静さを失ってしまった」と謝罪した。

また、Bono氏は「アーティストはこんな心境に陥りやすい。ちょっとした誇大妄想、寛大さ、自己プロモーション……(他のメンバーの笑い)それに、僕たちがここ数年かけて作った曲が聴かれないんじゃないかという恐れもあった」と心境を語っている。

「U2NoFilter」に対するFacebookのコメントの中には、「すばらしい贈り物をありがとう」「いい考えだと思う」「謝罪する必要はない。iPhoneを持っていないしiTUnesを利用していないからもらえなかったけど」などと感謝のコメントが多数並んでいる。