予測入力により、文章を入力していくと、キーボードのすぐ上のグレーの部分に候補が表示される。文章の次にフィットしそうな言葉が出てくるため、タップしながら文章を完成させることができるようになる。iOS 8ではメッセージなのかメールなのか、相手は誰なのか、ということを考慮しながら学習し、予測の際の言葉を選びに活用する。例えば上司に書いているメールで、友人に送るようなカジュアルな言葉を候補に出すようなことはしないのだ。

QuickTypeのデモ。文章を途中まで入力していると、次に来る単語の候補を挙げてくれる。文法的な予測だけでなく、文脈や相手から学習して予測候補を提示してくれる点が賢い

また、日本語の予測変換は1文字目を入力して候補を表示するが、メールやメッセージなど、文脈が既にある場合、1文字目の入力すら不要な場合がある。例えばメッセージで友人と「今晩会うのと楽しみにしてるよ。どこか行きたいところある?」「映画、ディナー、どちらに行きたい?」というやりとりをしていたとする。自分がこの会話に答えようとしたときに、iOS 8の英語キーボードでは、まだ文字を入力する前から、「A movie」「Dinner」「Not sure」という3つの候補を用意してくれるのだ。 なお、Appleによると、会話のデータは端末上のみに保存されるため、プライバシーの心配はないという。