ここからは3Dグラフィックスの処理能力が反映されるベンチマークを動作させるので、内蔵グラフィックス・コア「Intel HD Graphics」の動作クロックを引き上げた結果も加えることにしよう。マザーボードのAUTO設定では1100MHzから1200MHzへオーバークロックされたが、今回はさらにクロックを上げて1700MHzにて動作させた。

まずは、PCの総合的なベンチマークソフト「PCMark8」から、家庭内での一般的な用途での性能を見る「Home conventional」の結果だ。CPUのオーバークロックでは、WritingやPhoto Editing、encodingといった項目が、動作クロックに応じて伸びているのが分かる。GPUのオーバークロック時には、Casual Gamingの値が目に見えて向上した。

■Futuremark PCMark8 「Home conventional」
周波数 3.2GHz 4.3GHz 4.6GHz 4.7GHz 4.3GHz(GPU1700MHz)
Your Work 2.0 Score 2523 2865 2935 2949 2676
Web Browsing - JunglePin 0.318s 0.306s 0.305s 0.305s 0.311s
Web Browsing - Amazonia 0.134s 0.133s 0.133s 0.133s 0.133s
Writing 4.06s 3.28s 3.15s 3.07s 4.10
Photo Editing v2 0.703s 0.494s 0.464s 0.469s 0.648s
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 30.0fps 30.0fps 30.0fps 30.0fps 30.0fps
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 132.0ms 99.0ms 93.0ms 91.0ms 133.0ms
Casual Gaming 22.0fps 22.2fps 22.5fps 22.0fps 28.4fps
Benchmark duration 32min 26s 30min 50s 30min 39s 30min 34s 32min 8s

次に「3DMARK」の結果を確認しよう。こちらのベンチマークは3Dグラフィックス処理能力に大きな影響を受けるテストであるため、ほとんどの結果は内蔵グラフィックス・コア「Intel HD Graphics」の性能がそのまま反映される。

CPUの動作クロックが影響を与えるのは、Physics Scoreのみと考えていいだろう。Physics Scoreは、定格3.2GHzの結果からCPUの動作クロックが上がるにしたがって、順当なスコアの上昇が確認できる。GPUの動作クロックを上げた場合は、逆にPhysics Score以外が大きく上昇し、総合スコアも向上する。3DMarkには、内蔵GPUのオーバークロックが有効だ。

■Futuremark 3DMARK 「Sky Diver」
周波数 3.2GHz 4.3GHz 4.6GHz 4.7GHz 4.3GHz(GPU1700MHz)
Overall 1789 1861 1893 1897 2676
Graphics Score 1628 1701 1697 1701 2534
Physics Score 3814 4901 5115 5159 3824
Combined Score 1698 1753 1756 1753 2600

最後に、内蔵グラフィックス・コアを1700MHzにオーバークロックした際のゲームのベンチマーク結果を確認しておこう。試したのは比較的負荷の軽い「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10」。CPUの動作クロックをあげてもほとんど結果は変わらないが、GPUの動作クロックの影響は大きい。ゲームを快適にプレイするなら、CPUよりもGPUのオーバークロックを重視しよう。

■ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10
GPU1100MHz GPU1700MHz
1,280×720ドット (標準品質) 5126 6373
1,920×1,080 (標準品質) 2616 3519