前回、キーボードのリターンキーの「音」の話をしたので、今回も音の話から。

筆者は黒板をひっかくような音は大嫌いです。好む人も少ないとは思いますが、あの鈍く響く「傷が付いている」ことをアピールしているような音には、背筋がぞくっとし、5分くらいは顔をしわだらけにしかめているはずです。筆者がそういう顔をしていたら、「ああ、またツメと黒板か」とそっとしておいて下さい。

とは言っても、最近では会議室はホワイトボードが主流だし、そもそも黒板がある環境へ行くこともなくなり、しわくちゃの顔になることはほとんどなくなりました。ちなみに、今は、前述の文章を書いていて思い出してしまったので、自爆ではありますが、もうダメな状態です。ただ、これに似た音や感覚は、引き続き身の回りに存在しているのです。

MacBook Proの上にiPhoneやiPadを置いていて、それが「しゃー」っとスライディングしたとき。

双方ともに金属で、傷つかないように気をつけて使っているにも関わらず、Mac側、iPhone側のダブルで傷が付く可能性があり、渋い表情に加えて心のダメージも最大化されるのです。

MacとiPhone、金属と金属がこすれる音は、傷がつくという恐怖感から、できるだけ避けたいものですが……

一度表情を緩め、冷静に考えてみました。この音を発生させるのは、どんな場面が多いのか。そこで、2つのシチュエーションを思い浮かべることができました。1つはデスクから会議室へ移動する際にMacとノート、iPhoneなどを重ねて持ったとき。もう1つは、机がない、イスやベンチなどでMacを開いて仕事をしているときでした。

この音への恐怖心が払拭できれば、もっと自由のモバイルできるのではないか、と考えました。そこで、今週のお題とソリューションです。

お題

  • 【会議室のはしご力と、ベンチでの仕事力を高める】

解決策

Macの上にiPhoneを置かないようにしているけれど

金属同士がこすれる「シャー」という音をどうしても回避したいのであれば、とにかくMacとiPhoneを重ねて持たないことが重要です。非常に簡単なことではあるのですが、いくつかのシチュエーションで不意に重ねてしまうことがあります。

例えば、オフィスの自分のデスクから会議室へ行くとき。それ以上に、会議終了の時間に、次に会議室を使う人から急かされて急いで退出するとき。

荷物を急いでまとめて、Macをお盆のようにしてその上に持ち物を置いて立つのですが、ドアを開けたり、カードキーをタッチしたりするとき、片手になりますよね。そのときに、「シャー」が発生し、あるいはiPhoneを床に落下させる危険性もあります。なぜとっさにポケットに入れられないのでしょう。

もう1つのデスクがないところでMacを開くシチュエーションでは、Macのディスプレイ側ではなく、キーボード側に置くことが多いです。

iPhoneをMacから充電しながらテザリングでネットにつなぐ、という場合、結局iPhoneの置き場所がないのでキーボードの脇の小さなスペースに置くことになります。これも、足の角度を変えるタイミングでスライドしてしまいます。

おそらく、MacとiPhone以外に、何か別のものが必要なのだ、と思いました。