日本マイクロソフトは18日、Production I.Gとコラボレーションし、アニメ「翠星のガルガンティア」を舞台にしたブラウザゲーム「翠星のガルガンティア~キミと届けるメッセージ~」を公開した。専用サイトから無料で利用でき、ソースコードの一部と3Dモデルも公開される。

14時からの公開に先立ち都内で発表会が行われ、Production I.Gの平澤直プロデューサーや日本マイクロソフトの内河恵プロダクトマネージャー、アニメ「翠星のガルガンティア」で主人公・レド役を演じた声優の石川界人氏ら関係者が登壇。開発の背景や特徴を紹介した。

発表会ではコスプレイヤーさんも登場した。左がヒロインのエイミー、右が主人公のレド。中央はレド役を演じた声優の石川界人氏。ちなみにロボットのような巨大な着ぐるみは、レドが搭乗する人型機動兵器チェインバーである

翠星のガルガンティアは、2013年4月から6月にかけてTOKYO MXや読売テレビ、中京テレビ、BS 11などで放映されたテレビアニメ。銀河の果てで戦いに明け暮れる少年兵レドと人型機動兵器チェインバーは、激しい戦闘中に時空のひずみへ飲み込まれ、既に滅んだとされている「地球」に漂着する。戦い以外の生き方を知らないレドが、少女・エイミーをはじめとする船団「ガルガンティア」の人々と交流を深めていく姿を描いた作品だ。

この作品が、Webブラウザ向けのスカイアクションゲームとして再登場する。「翠星のガルガンティア~キミと届けるメッセージ~」では、ユーザーが主人公・レドになってサーフカイト(サーフボードとハンググライダーの中間の乗り物)を操縦し、制限時間内に的をくぐりゴールを目指す。

翠星のガルガンティア~キミと届けるメッセージ~

ゲームの世界は、レドがガルガンティアで仕事を探す内容のアニメ本編5話・6話が舞台で、シナリオは書き下ろし。アニメ本編の声優がフルボイスで出演するアドベンチャーストーリーでは、ユーザーの選択によってエンディングも変わる(3種類)。ほか、アドベンチャーストーリーのアニメーション部分を省いた「MISSION MODE」、自由に空を飛ぶことができる「FREE FLIGHT」が用意される。

舞台となるガルガンティアの船団都市や雲、すれ違うカモメの群れなどは全て3Dでリアルタイムにレンダリングされており、幾つもの船が集まったガルガンティアの船団を、上空から細かい部分までスムーズに確認できる。

ゲーム画面。船団には着陸できないが、ユーザーは空から細かく描画されるガルガンティアを眺める事ができる。ゲームはゴールまでの速さと的のくぐり方でスコアが算出される。的は中央に近い位置をくぐるほうが得点が高い

また、ゲームの動きでは、サーフカイトを左右に旋回させると揚力が落ちて機種が下向きになったり、Mission 4(ゲーム内の第4ステージ。18日時点では公開されていない)で登場する"夕日に照らされた雲"など、Production I.Gと村田和也監督のこだわりがゲーム内に反映されているという。

3D構築にはイギリスのゲーム開発会社TurbulenzによるオープンソースのTurbulenzエンジンを採用。対応言語は英語、日本語。推奨環境はブラウザがInternet Explorer 11(IE 11)、OSがWindows 8.1、プロセッサがIntel Core i5-4200U以上、解像度が1,366×768ドット以上。推奨環境はIE 11だが、WebGL対応であれば他ブラウザにも対応する。

Mission 4で登場する夕日の色合いは、アニメを監督した村田和也監督もこだわった部分。綺麗に色が再現されるまで、何度かリテイクがあったという

Production I.Gの平澤直プロデューサーは、「ゲームの世界は、レドがガルガンティアに馴染み『どう生きていくか』を考える5話・6話あたり。サーフカイトに乗ってメッセンジャーをするイメージを掘り下げたゲームで、こんな時間もあったのでは」と語った。

Production I.Gの平澤直プロデューサー。ユーザーに知ってもらい長く愛されて欲しいと、作品への愛をコメント

日本マイクロソフトの内河恵プロダクトマネージャーは、Surface Pro 2をモニタにつなぎ、タッチ操作でデモンストレーションを行った

アクション部分をプレイする前に、タッチ操作およびキーボード・マウスでの操作方法が説明される