ボディは、既存モデルと同じく高品位なアルミ外装を採用する。外見上で大きく変わったのは、ボディの左上にポップアップ式の有機ELビューファインダーを新設したこと。側面のスイッチを押すとファインダーが上にはね上がり、さらに接眼部をつまんで少し引き出してから使用する。

ビューファインダーの表示はクリアで明るく、視認性は良好だ。特に液晶モニターが見えにくくなる晴天屋外での撮影時に重宝する。アイセンサーによってモニターとの自動切り替えができる点や、表示の明るさをマニュアル調整できる点もありがたい。

【左】0.39型・144万ドットのOLEDビューファインダーを搭載。倍率は0.59倍で、視野率はもちろん100%に対応 【右】ビューファインダーの上部には、視度調整レバーを装備する。EVFのポップアップでカメラの電源をオンにすることもできる

ビューファインダーを搭載した代わりに、2代目DSC-RX100M2のボディ天面にあったマルチインターフェースシュー(ホットシュー)は省かれた。そのため外部ストロボの装着はできなくなった。個人的には外部ストロボを多用するので、ここは不満を感じる部分だ。せめて外部ストロボをワイヤレス発光させるためのコマンダー機能を内蔵ストロボに設けて欲しかったが、残念ながらそうはなっていない。ただ、製品としての位置付けを考えれば、外部ストロボユーザーは少数派なので仕方ないだろう。

【左】セットアップメニューでは、ファインダーとモニターの自動切り替えや、自分撮りセルフタイマーなどを設定できる 【右】天面にはポップアップ式のストロボを内蔵。スローシンクロ発光や後幕シンクロ発光などに対応する

うれしい改良といえるは、液晶モニターのチルト可動範囲が広がったこと。DSC-RX100M2の可動の角度は上に84度(下に45度)だったのに対して、DSC-RX100M3では上180度(下に45度)に拡張。自分撮りのほか、子どもや友人とのツーショット写真が気軽に楽しめる。

【左】約122.9万ドットの3型液晶モニターを搭載。表面に指紋が目立ちやすい点がやや気になったが、表示の見やすさは上々だ 【右】液晶を180度回転した状態。自分撮りセルフタイマーをオンにすると、撮影時に3秒のセルフタイマーが自動的に作動する