パナソニック エコソリューションズ社は4月9日、除菌作用がある270nm波長域の紫外線を発生させる深紫外線LED(UV-LED)モジュール「UV-EC910ZA」を発表した。

紫外線は、特に270nm付近の深紫外線領域の波長において除菌能力を有しており、従来はこの深紫外線領域の光源として冷陰極ランプや水銀ランプが主流だった。しかし、これらの紫外線光源はサイズが大きく、さらに点灯用インバータが必要なため、広い取り付けスペースが必要だった。また、ガラス素材のため破損しやすい他、水銀の含有、オゾンの発生、瞬時に点灯できないなどの課題があった。

同製品は、LEDチップの結晶欠陥密度を大幅に低減させたことで、270nm付近の深紫外線を10mW以上の出力で発光する。10分間の照射で99.9%以上除菌できるという。また、光源がLEDのため、高さが3.25mmと薄型で、IPX4相当の防滴性能も有していることから、小型の家電製品や住宅設備の水廻り機器などにも組み込める。さらに、水銀を含まないHgフリーやオゾンの発生ゼロなど、環境にも配慮した仕様となっている。

なお、同製品は、理化学研究所の「産業界との融合的連携研究制度」に基づく研究チームが開発したUV-LEDチップを搭載している。オープン価格で、6月16日より発売する。

UV-LEDモジュール「UV-EC910ZA」