しかしAppleは、ゴリラガラスではなく、サファイアガラスへ移行するかもしれない。

サファイアガラスとは、宝石のサファイアと同じ組成を持つガラスのことで、高い強度と耐摩耗性そして透明性が魅力だ。実は、カメラのレンズ部分やTouch IDの部分で、iPhoneにもサファイアガラスが既に採用されている。Appleは米国のアリゾナ州で、サファイアガラス製造の工場に対して投資を行っており、より大量のガラスを利用できるようにする計画とみられている。

ただ、サファイアガラスは、これまでのガラスに対してメリットばかりではない。

素材として重量が増してしまうため、軽い筐体作りに相反すること、価格が非常に高いこと、そして既存の指紋防止コーティングができないことがある。ただ、価格に関しては、Appleの投資と数億台規模の生産によって解決するだろう。また指紋防止コーティングについても、3月27日にApple Insiderは、Appleがサファイアガラスへのコーティングについて特許を提出していたことが伝えられ、解決できるとみられる。

AppleのTim Cook CEOは、2014年2月に、アリゾナのサファイアガラスの工場について「秘密のプロジェクト」とコメントしている。これがiPhone向けなのか、その他の製品(=秘密のプロジェクト)なのか、まだわからない。

「Macworld/iWorld 2014」を振り返って

3月27日から29日まで、サンフランシスコではMacやiPhone、iPad関連のイベント「Macworld/iWorld 2014」が開催されていた。かつてはAppleも参加し、基調講演でスティーブ・ジョブズ氏が新製品を発表することが恒例となっており、2007年1月に開催されたMacworldで、iPhoneが発表され、会場を興奮の渦に巻き込んだ。