もともと、ソフトバンクはイー・アクセスとウィルコムを「LCC」と表現し、航空業界のような低価格路線を狙っていた。宮坂社長自身は、ワイモバイルをLCCにするかどうかも決まっていない、としているが、価格競争になった場合、iPhoneを中心として高価格帯のソフトバンク、Android中心で低価格帯のワイモバイルといった棲み分けも考えられそうだ。
宮坂社長は、ソフトバンクとの差別化について、「一番大きいのはヤフーというサービスを持っているところ」と強調する。このヤフーとワイモバイルを組み合わせて、独自のサービスを展開する方針。端末としてはAndroidが中心となるが、さらに「料金プランをどう差別化するかが大きなポイントになる」としており、どういった独自色を打ち出すのかが注目だろう。
「イー・アクセス、ウィルコムで働いている人の方が(携帯事業に関しては)詳しいので、あまりしゃしゃり出るのではなく、彼らのやる気を維持しながら、慣れた頃にヤフーとのシナジーを図っていく。最初から派手にいければいいが、乱暴なことはやらない方がいい」
宮坂社長はこう話し、性急なビジネスモデルの転換は図らない考えのようだ。とはいえ、結局3大キャリアに集約された日本市場で、新たな携帯キャリアとして存在感を打ち出せるか、宮坂社長の言うように、新たな競争によってモバイルインターネットユーザーの拡大が図れるか、その動向を注視していきたい。
(記事提供: AndroWire編集部)