もうひとつiPhone 5sならではの機能を挙げるとすれば、64bit CPU/SoC「A7」のコプロセッサ「M7」だろうか。ここに挙げるべきはA7そのものか、低照度でもより高画質を得られるようになったイメージセンサ(積層型CMOS)か迷ったが、荒天の日以外は5kmランを日課としている筆者にとってメリットがより大きかったのはM7だ。

M7はCPU(A7)の力を借りることなく、加速度センサーやジャイロセンサーといったセンサー類を制御する。M7はユーザーが使用するアプリの動作とは無関係に歩数や動き方(徒歩/乗り物の違いなど)といったデータを記録し続けるため、アプリ側でセンサー制御を行う必要がないのだ。このM7をサポートするジョグロガーアプリならば、センサー情報の取得にかかわる電力消費を大幅に削減できるので、電力消費に神経質にならずに済む。

M7コプロセッサに対応したジョグロガーアプリ「ARGUS」。バッテリー消費が増えないため、気軽に歩数管理できる

実際、ARGUSというアプリを導入してiPhone 5sを持ち歩いているが(ランのときは家に置き忘れることが多くログは歯抜け状態)、バッテリー消費量に特段の変化は見られない。M7以前のジョグロガーアプリはセンサー類を制御するためバックグラウンドで動作し続けねばならず、起動から数時間もすると目に見えてバッテリーが減っていたが、iPhone 5sに乗り替えM7対応アプリを使いはじめた途端そのようなことがなくなった。