省電力性の高い「Y」プロセッサ

ここでは「New XPS 11 プレミアム・タッチパネル」の性能を各種ベンチマークで簡単にチェックしていく。搭載CPUは2コア4スレッド、通常1.5GHz/最大ブースト時1.9GHzというIntel Core i5-4210Y。消費電力のもっとも低い"Y"付きのCPUであることがスコアにどう影響するか見ていきたい。まずは「PCMark7」で総合性能を、「CINEBENCH R15」でCPUのパワーをチェックしてみた。

PCMark 7

■PCMark 7
PCMark score 3944 Lightweight score 2695
Productivity score 1862 Entertainment score 2881
Creativity score 8044 Computation score 12181
System storage score 5257 RAW system storage score 4830
■CINEBENCH R15
CPU Multi 161 CPU Single 72

総合スコアはCore i5 + SSD搭載ノートPCとしては若干低め。LightweightやProductivityで顕著だが、CPUが省電力版であるためだろう。ただし、そのメリットは後のバッテリ駆動テストに現れる。

CrystalDiskMark

ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア

ストレージ性能は良好だ。「CrystalDiskMark」の1000MB×5、ランダムデータ使用によるベンチ結果から、内蔵SSDの性能は十分速く、PCMark7の総合スコアの足をひっぱる要素ではないことがわかる。Windowsの操作レスポンスやファイル操作面では、流行のAtom搭載タブレットよりも格段に速い。

3D描画性能は「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」の公式ベンチでテストした。標準画質(ノートPC用)、解像度1,280×720ドットで「普通」評価がやっとだった。ストアアプリ版ゲームやブラウザゲームなら遊べる、といったところか。

最後にバッテリ駆動時間を検証してみた。「bbench」でキーストロークとWeb巡回を有効にして、液晶輝度を50%に固定した状態でテストした。なお、bbenchの巡回サイトはもうURLがないサイトが増えたため、当サイトをはじめ今どきのWebサイトを巡回するよう変更している。結果は「7時間46分」。公称の8時間にかなり近く、薄型ノートPCとしてはかなり優秀だ。

まとめ:タッチキーボードに慣れるかがカギ

以上、駆け足で「New XPS 11」を紹介してきたが、2in1ノートとしての完成度はかなり高い。しかし、実戦向きかと問われると、キーボードのことが思い浮かぶ。一本指打法の人はあまり気にならないが、ある程度タッチタイプができる人にとっては、触覚フィードバックの大切さを思い知らされるマシンといえるだろう。

一方、使用中は非常に静かで、ボディが熱くならないことは特筆すべきポイントだ。CPUやGPUのパワーは控えめだが、そこらへんのUltrabookのように高負荷時にファンが轟音を立てることも、CPU付近がアツアツになることもない。薄型ボディと高精細液晶の組み合わせも、持っているだけでリッチな気分を味わえる。

製品名 New XPS 11 プレミアム・タッチパネル
CPU Intel Core i5-4210Y (1.5GHz)
メモリ DDR3L-RS 1600 4GB
グラフィックス Intel HD Graphics 4200 (CPU内蔵)
ディスプレイ 11.6型ワイド液晶 (2,560×1,440ドット、IPS、タッチパネル)
ストレージ 256GB mSATA SSD
ネットワーク IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0
インタフェース USB 3.0×2、HDMI、SDカードスロット、Webカメラなど
サイズ/重量 W300×D201×H11~15mm/約1.13kg
バッテリ駆動時間 約8時間
OS Windows 8.1 64bit
直販価格 139,980円