ニコンは2月25日、デジタル一眼レフカメラ「ニコン D4S」を発表した。発売は3月6日で、価格はオープンとなっている。推定市場価格は65万円前後(ボディのみ)。

「ニコン D4S」

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2012年1月に発表された「ニコン D4」の後継となるモデルで、2014年1月に米・ラスベガスで開催された「2014 International CES」に併せて開発発表されていた

D4をベースにAFや画質などを強化。AFはプロフェッショナル向けに、「アドバンストマルチCAM3500FXオートフォーカスセンサーモジュール」を採用することでアルゴリズムを最適化し、画面内に入ってきた被写体を掴むAF初動や、高精度な追従性を実現している。また、AF・AE追従で約11コマ/秒の高速連写も可能。加えて、ユーザーが選択した1点とその上下左右4点の計5点でグループ(面)を形成して、ピント合わせを行う「グループエリアAF」を新たに採用した。これにより、スポーツや動物の撮影など、被写体が小さく、動きの予測がつきにくい場合でもAFの背景抜きを防いだ撮影を行えるようになっている。

画像処理エンジンは新開発の「EXPEED 4」を、撮像素子も新開発のFXフォーマット(36×23.9mm)CMOSセンサーを採用。これらにより、ISO25600までの常用感度全域で、シャープでざらつきの少ない描写が可能なほか、ISO50相当までの減感やISO409600相当までの増感にも対応した。

そのほか、像ブレを抑えることで視認性が向上した高性能ファインダーや、1000BASE-T対応の有線LANターミナル、1,920×1,080ドット(フルHD)/60p・50p対応の滑らかな動画撮影機能、RAWデータを画素数4分の1で記録できる画像モード「RAW サイズS」などを搭載する。

主な仕様は、マウントがニコンFマウントで、撮像素子が有効1,623万画素のFXフォーマット(36×23.9mm)CMOSセンサー、対応感度が常用でISO100~ISO25600(拡張設定で最大ISO50までの減感、ISO409600までの増感が可能)、シャッタースピードが1/8,000~30秒となっている。

ファインダーは視野率が約100%(FX)・約97%(DX)、倍率が約0.7倍(50mm f/1.4レンズ使用、∞、-1.0m-1時)、背面のモニターは3.2型・約92ドットの液晶方式。利用可能な記録メディアはXQDメモリーカードおよびコンパクトフラッシュカード(Type I、UDMA対応)、記録形式はRAW(12ビット/14ビット)、TIFF、JPEG。

バッテリーはリチウムイオン充電池で、CIPA準拠の撮影可能枚数は約3,020枚。本体サイズは約W160×D90.5×H156.6mm、重量は本体のみで約1,180g、バッテリーとメモリーカードを含む状態で約1,350gとなっている。

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