このほか、リアルタイムで心電図のデータ解析とレポートを参照できる有料のフィードバックサービスを利用した場合は、別途3000円/月がかかる。このフィードバックサービスには使用制限がなく、1日に何回も利用できるとのことだ。計測した心電図のデータは、アプリ内の操作によりかかりつけの医師にワンタップで送信できるようになっている。

製品本体とアプリのセットで提供される。定価は10万円を予定する

24時間対応のSHL遠隔医療センターでは「救急車をお呼びください」「大至急かかりつけの医師にご相談ください」など、10数分以内に適切なフィードバックを利用者に提供する

実機の動作をチェック! その性能は?

会場では、実際にデモが実施された。スマートフォンのアプリを立ち上げるとともに、男性が機器を胸に装着。アプリは症状のチェック画面に遷移、ユーザーは息切れ、せき、胸の痛み、めまいなど普段から悩んでいる症状を複数チェックする。Bluetoothによるペアリングが終わると、計測をスタートできる。計測時間は、わずか約30秒ほどだった。ほどなくして、アプリ画面には12種類の心電図が表示された。

デモの様子。普段、悩んでいる症状をリストの中からチェックしていく

製品本体の表面にあるボタンを押し、スマートフォンとペアリング。30秒ほどの計測を終えると、アプリの画面に12種類の心電図が表示される

*  *  *

発表会の最後に質疑応答の時間がもうけられ、Smartheart Japanの製品担当者らが記者団の質問に回答した。本製品は、男女別で3サイズずつ(合計6サイズ)を用意している。製品とサービスは家族で共用できるのか、という質問に担当者は「家族が同じ性別で、身体のサイズが同じであれば共用は可能。フィードバックサービスを利用する際は、利用者数だけアカウントを取得する必要がある」と回答した。デバイスのレンタルサービスは、現時点では考えていないとのこと。日本国内での年間販売目標台数は「3年間で5万台を目指したい」とのことだった。

アドバイザーで医師の家崎氏には「医師として期待することは」との質問があった。家崎氏は「不整脈や狭心症の症状が出たときに記録がとれることは有用」としつつ、「smartheartは、まだ医師も知らない新しいサービス。日本の医療業界の中で、どう展開していくかがこれからの課題になる」との見方を示した。保険がどこまできくのか、心電図のデータを送られた医者は診療報酬をいくら請求できるのか、などこれから詰めていかなければならない課題も多いようだ。

(記事提供:AndroWire編集部)