都内で開催された発表会に登壇した同社 代表取締役社長のケイダー・ヨアブ氏は、同製品を「心臓に不安をお持ちの皆さんが、より高い生活の質を得ることができるものです」と流暢な日本語で紹介した。命を救うことと、心の平安を取り戻すことが、製品の開発コンセプトになっているという。ヨアブ社長は「smartheartを利用することで、家族や友達との楽しい時間も、大切なビジネスのチャンスも失わずに済みます」と製品をアピールした。

登壇する、Smartheart Japanのケイダー・ヨアブ社長(写真左)とSHLシニアバイスプレジデントのヨアブ・ルービンシュタイン氏(写真右)

続いて、SHLシニアバイスプレジデントのヨアブ・ルービンシュタイン氏が登壇。SHLTelemedicine社の歴史について「父親を心臓病で失った元IBMの社員により、27年前に設立された」と紹介した。同社は現在、5か国に拠点をもち、アクティブユーザー数は10万人におよぶという。

SHLTelemedicine社は、5か国に拠点をもち事業展開している(写真左)。ユーザーの90.2%が、素早いサービス対応に満足したと回答している(写真右)

同氏はサービスの利用者層について、心臓に悩みを持つ、自身の健康管理を積極的に取り組んでいる、家族・親戚に心臓病・糖尿病・高血圧などの症状があり遺伝的な要素を不安視している、心臓病を予防したいが生活習慣を改善できない、といった人々が対象になると述べた。アンケート調査では、利用ユーザーの実に90.2%が「素早いサービス対応により助けを得られた」と回答しているという。

医師も必要性を認める「非常に有意義」な製品に

続いて、アドバイザーとしてsmartheartのサービスに協力している順天堂大学医学部 先任准教授で医学博士の家崎貴文氏が登壇した。家崎氏は「日本人の30%の人々が心血管系疾患で亡くなっている」と紹介。心血管系疾患とは心臓や脳の血管で生じる病気で、脳梗塞、脳卒中、狭心症、心筋梗塞などがこれに含まれる。

登壇する家崎氏(写真左)。日本人の死因の3割が、心血管系疾患によるものだという

同氏によれば、狭心症などの診断には12誘導心電図が必須とのこと。しかし狭心症や不整脈などの症状は起こる時間がまちまちで、しかも発作時以外の心電図は正常に保たれる。このため、外来受診時の心電図は正常であることが多いと指摘する。いずれの症状の場合も、発作が起こったときに心電図を計測できることはとても重要とのこと。そのため本製品は「非常に有意義」であると結論付けた。

狭心症などの症状が起こったときに心電図を計測できることはとても重要。そのため本製品は非常に有意義である、と家崎氏は結論付けている

製品本体とアプリのセットで定価は10万円に

smartheartは、製品本体とアプリのセットで提供される。定価は10万円を予定しているが、製品の発売を記念していくらか割引く方針だという。