ついでに、動画撮影中のAFについても触れておこう。個人的に、EOS M2のように大きなセンサーとコンパクトなボディ&レンズを持つミラーレス機には、動画撮影においても期するところが大きい。一眼レフ動画のような被写界深度の浅い、雰囲気のある映像を手軽に、しかも撮影中のAF動作を有効にした上で撮影できるからだ。EOS M2のサイズなら、じゅうぶん家庭用カムコーダー代わりに持ち歩く気になれる。
動画サンプルをご覧いただきたい。レンズはEF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM。31点ライブ多点AFで、コンテュニアスAFをオンにして撮影している。EOS M2の動画露出モードには「動画自動露出モード」「動画マニュアル露出モード」があるが、サンプルでは絞り開放を使うために後者で撮影した。撮影中のAFはどちらかといえばおおらかで、意図する被写体が画面の中心に来てから一拍おいて合焦する感じだが、個人的には十分に"使える"と思う。デフォーカス状態から合焦する瞬間のふわっとした感じが実に心地良い。これが気の利いた演出になって、何気ない日常生活の一部もちょっとした映像作品になりそうだ。
【動画】CANON EOS M2 動画撮影中のAF。動画を撮影中にカメラをパン、フォーカスエリア(画面中心付近に設定)に入った被写体にオートフォーカスするようす |