ヤフーは12月1日、学生向けの開発イベント「Inter Hack U 2013」を東京ミッドタウンにある本社会議室で行った。同社の開発イベント「Hack Day」は世界各地のヤフー現地法人が行い、Yahoo! JAPAN社内でも300人近くの参加者を集める人気イベント。その学生向けとなるInter Hack Uでは、やる気に満ちあふれた15チームが参加し、180秒という限られたプレゼンテーション時間の中で、それぞれの開発したアプリ/サービスに対する熱い思いを全力でアピールしていた。
Inter Hack Uへのエントリー受付が始まったのは10月7日。11月8日にオープニング説明会、15日と21日には技術交流・相談会が開催され、説明会からわずか3週間強という強行日程の中、エントリーした17チーム中15チームの約50名が発表を行った。
このイベントの参加資格は「学生でオリジナル作品を地力でプログラミング開発することが可能な人」といういたってシンプルなもの。ヤフーは2012年より、Inter Hack Uの前に「Hack U」と呼ばれる大学ごとの開発イベントを開催しており、今回のイベントにも参加チームがそのままの形で改めて参加するケースも見られた。ただし、今回はあくまで大学ごとではなく「学生」というくくり。中には参加者全員の大学がバラバラというチームもあり、それぞれが自由にアプリ/サービスの開発を行っていたようだ。
約3週間の開発期間では、ヤフー社員がチューターとして各チームに就き、様々なアドバイスをもらっていたという。多くのチームがヤフーが提供するAPIを利用したサービス構築を行うなか、「作りたいものを作るならヤフーのAPIを必ずしも利用する必要はない」とほかの社員が驚いてしまうような提案をしたチューターもいたようだ。逆に言うと、学生がやりたいようにやらせることで、それぞれの可能性を最大限に引き出すためにチューターが真剣に学生と向き合っていたというエピソードとも言えよう。
発表に先立ち、ヤフーの最年少執行役員でCMO スマートデバイス戦略室長を務める村上 臣氏が開会宣言を行った。
村上氏は初めに「今回の発表は180秒だが、『Hack Day』では90秒。大負けに負けている。ただ、この180秒にこれまでの思いの丈を全てぶち込んでほしい」と語り、学生に全力で頑張ってほしいと背中を押す。
また、「インターネットにおけるモノづくりの楽しさを実感してもらいたいということを主旨としてHack Uを行っている。今日の結果がどうであっても、この経験を今後に生かしてほしい」とイベントの狙いを説明し、発表へと移った。