NECは15日、ベクトル型スーパーコンピュータ「SXシリーズ」の新モデルとして、世界一のコア性能と世界一のコアメモリ帯域を実現した、ベクトル型スーパーコンピュータ「SX-ACE」を国内外向けに販売開始した。価格はレンタルで月額450万円から。

SX-ACE(最大8ラック)

SX-ACE(1ラック)

ベクトル型スーパーコンピュータは、科学技術計算向きの高速プロセッサ「ベクトルプロセッサ」を搭載し、大規模・複雑な計算を高速処理できるもの。気象や航空宇宙、環境などの計算に適している。

「SX-ACE」はシリーズ初となる新開発のマルチコア型ベクトルCPUを搭載し、単一コア性能で世界一となる64GFLOPS、単一コアメモリ帯域で世界一となる64GB/秒を実現した(15日時点、同社調べ)。CPUは4コアを搭載するため、ベクトル演算性能は256GFLOPS、メモリ帯域は256GB/秒にもなる。

この4つのコアとメモリ制御部、ネットワーク部、I/O制御部を1チップに集約したプロセッサが1ノードとなる。1ラックあたり最大64枚のノードカードを搭載でき、ラック演算性能は16TFLOPS、メモリ帯域は16TB/秒を実現。最大8ラックで512ノードを接続し、演算性能131TFLOPSのクラスタシステムを構成できる。10ギガビットイーサネットで複数のクラスタシステム間を接続することで、システム規模の拡張も可能という。