操作面では、最上位機らしくカスタマイズの自由度の高さが魅力だ。既存モデルE-M5に比べても、いっそう柔軟な操作が可能になっている。中でも便利に感じたのは、「E-P5」から継承した「2×2ダイヤルコントロール」だ。

これは、ボディ背面のレバー操作によって、グリップの前後にある2つのダイヤルの働きを素早く切り替える仕掛け。初期設定の「モード1」場合、レバーポジションを「1」にしておくとフロントダイヤルでは「露出補正」を、サブダイヤルでは「絞り値」または「シャッター速度」をそれぞれ切り替えられる。

背面の右上に2×2ダイヤルコントロール用のレバーを新搭載する

モードダイヤルの中央のボタンでは、押すたびにダイヤルのロック/解除が切り替わる

そして、必要に応じてレバーポジションを「2」にした場合には、フロントダイヤルでは「ISO感度」の調整が、サブダイヤルでは「ホワイトバランス」の調整が可能になる。さらにモード2~4を選ぶことで、ほかの機能を変更することもできる。多機能を駆使して撮りたい人には特に役立つだろう。

そのほか、割り当て機能の変更できるボタンをボディ前面に2つ新設したことや、マニュアルフォーカスの際にシャープなエッジ部分を強調表示する「フォーカスピーキング」の搭載、好きな設定の組み合わせをモードダイヤルに登録できる「ダイヤルマイセット」への対応なども、使い勝手を高める進化といっていい。

グリップ上部には、カスタマイズ可能なFn1ボタンやFn2ボタン、動画ボタンを装備する

ボディ前面に2つのボタンを新設。初期設定では、ワンタッチホワイトバランスとプレビューが割り当てられている

注意したいのは、カスタムメニューの項目が非常に多く、そのすべてを把握するには時間がかかること。特に同社製品を初めて使うユーザーにとっては、ちょっとしたハードルになるかもしれない。ただ面倒がらずに、詳細項目をきちんと設定すれば、自分にとっていっそう使いやすいカメラに仕上げられる。

カスタムメニューの「ボタン機能」では、10個以上のボタンに関して、その割り当て機能を変更できる

エッジに色を付けて強調表示するピーキングは、表示色を白または黒から選べる

レリーズタイムラグを、最速約0.045秒にまで短縮する高速レリーズタイムラグモードを搭載

液晶表示のフレームレートは、標準と高速の2タイプから選べる

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