撮像素子には、有効1,628万画素の4/3型Live MOSセンサーを装備する。ローパスフィルターレスの構造となる新開発センサーだ。画像処理エンジンもブラッシュアップし、新たに「TruePic VII」を搭載。この新エンジンによってモアレの除去を行うほか、倍率色収差の補正や、絞り込んだ際に生じる回折ボケの低減にも対応する。

実写では、被写体の細部まできっちり表現できる解像感の高さと、濁りのないクリアな発色を確認できた。既存モデルE-M5と比較した場合は、色収差が目立たなくなったことと、JPEGでの高感度画質の向上がはっきりと分かる。RAW記録の場合は、JPEGほどの顕著な差は感じないが、それでも最高感度での階調性などは確実に進化している。

トータルとしては、E-M5から機能と操作性が大きく進化し、いっそう中身の濃いカメラに仕上がったといえる。好みや評価が分かれるのは、大型グリップを標準装備したこと。ホールド性は高まったが、ボディの厚みが増したため携帯性は低下している。本モデルに限らずホールド性と携帯性はトレードオフの関係なので、ここは仕方ないところ。それに、携帯性重視のユーザー向けには「PEN」シリーズが用意されている。

E-M1は、多機能を細かく調整しながら、自分の狙いをきっちりと反映させて写真を撮りたい人にオススメだ。マイクロフォーサーズ規格は、数あるミラーレスカメラの中でも現状では最も交換レンズのラインアップが豊富なので、レンズ選択の自由度も大きな魅力といっていい。

絞り優先AE(F8 1/400秒) 露出補正:±0 ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:12mm レンズ:「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」(原寸大画像を見る)

絞り優先AE(F8 1/640秒) 露出補正:±0 ISO200 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:17mm レンズ:「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」(原寸大画像を見る)

絞り優先AE(F2.8 1/8秒) 露出補正:-0.3 ISO800 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:25mm レンズ:「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」(原寸大画像を見る)

絞り優先AE(F6.3 1/60秒) 露出補正:+0.7 ISO1250 ホワイトバランス:晴天 焦点距離:150mm レンズ:「M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II」(原寸大画像を見る)

原寸大画像を見る:ISO100 原寸大画像を見る:ISO200 原寸大画像を見る:ISO400
原寸大画像を見る:ISO800 原寸大画像を見る:ISO1600 原寸大画像を見る:ISO3200
原寸大画像を見る:ISO6400 原寸大画像を見る:ISO12800 原寸大画像を見る:ISO25600

ISO感度別の作例(OM-D E-M1)。上段左から順にISO100/200/400、中段左からISO800/1600/3200、下段左からISO6400/12800/25600で撮影。絞り優先AE(F4) 露出補正:±0 ホワイトバランス:色温度 焦点距離:150mm レンズ:「M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」

原寸大画像を見る:ISO200 原寸大画像を見る:ISO400 原寸大画像を見る:ISO800 原寸大画像を見る:ISO1600
原寸大画像を見る:ISO3200 原寸大画像を見る:ISO6400 原寸大画像を見る:ISO12800 原寸大画像を見る:ISO25600

ISO感度別の作例(OM-D E-M5)。上段左から順にISO200/400/800/1600、下段左からISO3200/6400/12800/25600で撮影。絞り優先AE(F4) 露出補正:±0 ホワイトバランス:色温度 焦点距離:150mm レンズ:「M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8」