機能面での注目は、「DUAL FAST AF」と呼ぶ新しいAFシステムを採用したこと。これは、マイクロフォーサーズレンズ装着した場合はコントラストAFと像面位相差AFの2つを使用し、アダプター経由でフォーサーズレンズを装着した場合は位相差AFが機能する仕組み。E-M5やPENシリーズなど従来のマイクロフォーサーズ製品では、一眼レフ用のフォーサーズレンズ使用時には十分なAFスピードが得られない弱点があったが、この「DUAL FAST AF」によってその点を解消している。
いっぽうマイクロフォーサーズレンズを使用する際は、シングルAFモード時にはコントラストAFのみが作動し、コンティニュアスAFモード時にはコントラストAFと位相差AFの2つが併用される。
コントラストAFの「スモールターゲット」を選択した状態。81点の小さな測距点からユーザーが好きなターゲットを選べる |
コントラストAFの「シングルターゲット」を選択した状態。81点からユーザーが好きなターゲットを選べる |
コントラストAFの「グループターゲット」を選択した状態。選択したグループの中からカメラが自動でターゲットを選ぶ |
コントラストAFの「オールターゲット」を選択した状態。81点から自動的に測距点が選ばれる |
試用では主にキット付属の標準ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」を使ったが、大きなストレスなくスムーズに合焦するAF性能を実感できた。E-M5との比較では、シングルAFモード時のスピードは大きな差は感じないが、コンティニュアスAFはいっそう快適になった印象を受けた。
AF測距点に関しては、コントラストAFの場合、E-M5では35点だったが、E-M1では81点へといっそう精細化している。測距点のサイズを2段階から選べるようになったことで、厳密なピント合わせがしやすくなった点もありがたい。位相差検出AFの測距点については37点に対応する。
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