日本サムスンが2013年8月上旬から発売した新型SSDの「Samsung SSD 840 EVO」シリーズ。秋葉原のPCショップ「BUY MORE(バイ モア)秋葉原本店」が、Samsung SSD 840 EVOの1TBを何と8台も使ったRAID 0環境をデモするということで、さっそく取材してきた。

Samsung SSD 840 EVOはコンシューマ向けの位置付けながら、エンタープライズ用途まで視野に入れた上位モデル「Samsung SSD 840 PRO」に比肩する性能をたたき出す最新SSDだ。注目度も高く、秋葉原でも売れ筋SSDの一角を占めている。ラインナップとして、750GBや1TBという大容量モデルが存在するのも大きな特徴だ(容量ラインナップは、120GB / 250GB / 500GB / 750GB / 1TBの5モデル。そのほか付属物が異なるノートパソコンキット、デスクトップキットのパッケージが用意されている)。

BUY MORE(バイ モア)秋葉原本店

Samsung SSD 840 EVO

ラインナップやパフォーマンス、搭載している新技術などについては、以下の記事を参照いただきたい。

■日本サムスン、新型2.5インチ7mm厚SSD「Samsung SSD 840 EVO」シリーズ発表
■大進化した「Samsung SSD 840 EVO」の性能をがっつり検証 - TurboWriteとRAPID Modeの威力は絶大
■Samsung新型2.5インチSSD「Samsung SSD 840 EVO」 - 高速化技術「TurboWrite」と「RAPID Mode」とは?

まさに夢の環境。Samsung SSD 840 EVO 1TB×8台でRAID 0

さて本題。取材にうかがったのは、東京都・秋葉原のPCショップ「BUY MORE秋葉原本店」だ。冒頭で軽く述べたように、Samsung SSD 840 EVO 1TBモデルを8台も使ったRAID 0環境を構築して、ベンチマークを行ったとのこと。そんな話を小耳に挟み、いそいそとお邪魔したわけだ。システム構成は以下の通りで、各パーツをバラック組みした姿がそそる! こういうのを見ると無性にワクワクしてくる。

・CPU : Intel Core i7-3820(3.6GHz、Sandy Bridge-E)
・マザーボード : Intel DX79SR
・メモリ : PC3-12800 16GB(8GB×2)
・起動ドライブ : Intel SSD 320 80GB
・RAIDカード : Adaptec ASR-71605 SINGLE(PCIe Gen3 x8)
・OS : Windows 7 Ultimate 64bit版
・データドライブ : Samsung SSD 840 EVO 1TB×8台

いやー、パーツのバラック組みっていいよね

Samsung SSD 840 EVO 1TB×8台で約56万円、システム一式で70万円コース…

Samsung SSD 840 EVO 1TBモデルの秋葉原における実勢価格は、だいたい70,000円前後(2013年9月時点)。これが8台だから、それだけで約560,000円…。パーツ一式とOSを入れると、実に700,000円コースだ。BUY MORE秋葉原本店のご担当者いわく「個人じゃなかなか組めないですよねぇ。だったら店でやるしかないと思って、やっちゃいました!(笑)」。

そのほかのパーツを眺めると、ハードウェアRAIDカードの「Adaptec ASR-71605 SINGLE」が大きなポイント。SSD×2~3台のRAID 0ならともかく、8台ものSSDでRAID 0を構築するとなると、マザーボード(チップセット)のRAID機能では荷が重く(パフォーマンスが出ない)、PCI Express接続のハードウェアRAIDカードが必須という。Adaptec ASR-71605 SINGLEは同店でも過去の使用実績とノウハウがあり、他のハードウェアRAIDカードと比べてパフォーマンスに優れるとのことだ。

AdaptecのハードウェアRAIDカード「Adaptec ASR-71605 SINGLE」。最大で16台のSATA SSD/HDDを接続できる。「SSD×16台のRAID 0をいつか試してみたい」とか

ただ、意外とクセのあるピーキーなハードウェアRAIDカードらしく、特にマザーボードを選ぶらしい。同店の経験から、Adaptec ASR-71605 SINGLEが安定して動作するのが、インテルのマザーボード「Intel DX79SR」というわけだ。また、CPUがSandy Bridge-Eだったのも、内心「ニヤリ」としたところ。Adaptec ASR-71605 SINGLEのBIOS設定(RAID構築など)については、以下の写真をご覧いただきたい。

「Adaptec ASR-71605 SINGLE」のチャネル0に4台、チャネル1に4台、計8台のSamsung SSD 840 EVO 1TBがつながっている。壮観!

「アレイ」のメンバーとなるSSDを選択。Adaptec ASR-71605 SINGLEでは複数のアレイグループを構築/管理できる

アレイのタイプは「RAID 0」(写真左)。「Stripe Size」は、RAID 0を構成する各SSDに書き込むデータの分割サイズ。デフォルトの「256KB」が無難らしい。あくまで今回のデモ環境では、分割サイズを変えてもパフォーマンスはほとんど同じだった

「Read Caching」(リードキャッシュ)を「Enable」に(写真左)、「Write Caching」(ライトキャッシュ)を「Enable always」に設定(写真右)

とても重要な「Cache Settings」。先の画面でリードキャッシュとライトキャッシュを有効にしているが、「Cache Settings」で改めて設定する必要がある。この設定を行わないと、リード/ライトキャッシュが機能しない

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