パナソニックが、Let'snoteの新製品として投入したCF-LX3は、モバイルを追求する同社が出した、14.0型液晶パネル搭載という大画面市場における新たな回答だといえる。

Let'snote LX3

徹底的にこだわったのは、14.0型の大画面を持ちながらも、「最軽量」を目指すこと。Let'snoteがここまで軽量化を優先して開発したのは、ビジネスモバイルに特化するという方針を最初に打ち出したCF-R1以来のものかもしれない。

とはいえ、Let'snoteの構成要素となる「長時間駆動」「頑丈(タフ)」「高性能」という点でも高い水準で実現しているのはこれまで通りだ。76cmの高さからの落下試験、30cmの高さからの26面落下試験、100kgf加圧振動試験といったLet'snoteの堅牢性を維持する試験はすべてパスしている。

果たして、CF-LX3はどのような考え方によって生まれたのだろうか。

パナソニック AVCネットワーク社ITプロダクツ事業部テクノロジーセンターハード設計第一チーム・安政馨主任技師(中央)、パナソニック AVCネットワーク社ITプロダクツ事業部テクノロジーセンター機構設計チーム・田中慎太郎主任技師(右)、パナソニック AVCネットワーク社ITプロダクツ事業部テクノロジーセンターソフト設計第二チーム・尾下功主任技師(左)


「持ち運びできる大画面」に根強い需要

パナソニックのLet'snoteシリーズは、周知のようにビジネスモバイルでの利用に特化した製品コンセプトが特徴だ。

ビジネスモバイルという用途で最適とされるのは、一般的には、SXシリーズやNXシリーズで搭載している12.1型液晶ディスプレイ搭載モデルだろう。だが、パナソニックでは、ビジネスモバイルというコンセプトを維持しながら、大画面モデルの製品化に何度も取り組んできた経緯がある。

2004年に発売したYシリーズでは14.1型液晶ディスプレイを搭載、2008年に発売した持ち運び用のハンドルが付いたFシリーズでも14.1型液晶ディスプレイを搭載した。また、2011年のBシリーズでは15.6型の液晶ディスプレイを搭載してみせた。

2008年に発売したLet'snote F8。写真は当時の発表会で撮影したもの

「Let'snoteユーザーからは、持ち運びができる大画面モデルが欲しいという需要が常にある。大画面を生かして、デスクトップ用途でも利用でき、それでいて会議室への移動や、外出先への持ち運びができるLet'snoteの需要は根強い」と、パナソニック AVCネットワーク社ITプロダクツ事業部テクノロジーセンターハード設計第一チーム・安政馨主任技師は語る。

パナソニック AVCネットワーク社ITプロダクツ事業部テクノロジーセンターハード設計第一チーム・安政馨主任技師

CF-LX3では、幅333×奥行225.6mmという13型クラスのコンパクトボディに14.0型のディスプレイを搭載したが、これも持ち運びを想定した大画面モデルへの取り組みのひとつだ。

現在、Windows XPのサポート終了を約7カ月後に控え、企業におけるリプレース需要が活発化している。デスクトップとしても、モバイルPCとしても利用できるCF-LX3の投入は、新たなワークプレイスの実現を視野に入れながら、XPからのリプレースを検討している企業にとって、合致した製品にもなりそうだ。

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