9月13日(現地時間)、Microsoftは10月17日に登場するWindows 8.1に、標準搭載するInternet Explorer 11の特徴について、同社公式ブログ「IEBlog」でJPEG形式ファイルの読み込み速度が向上したことを明らかにした。Internet Explorer担当プログラムマネージャーであるJatinder Mann(ジャティンダー・マン)氏によると、Webページを構成するデータの約61パーセントが画像形式ファイルであり、そのうち47パーセントがJPEG形式ファイルだという。
そこでInternet Explorer 11は、グラフィックハードウェアを利用することで約45パーセントの表示高速化と、約40パーセントのメモリ消費の改善、そしてバッテリ寿命の改善を行った述べている。JPEG形式ファイルをエンコードする際、通常はRGBカラースペースをYCbCr(色空間の一種)カラースペースに変換し、続いてRGBカラーチャンネルを定義。この時点でJPEG形式画像を表示するために必要なメモリー量が計算可能だという。続いてYCbCrを元にしたカラースペースを定義し、Chroma Subsampling(クロマサブサンプリング)という非可逆圧縮を使用してイメージサイズを圧縮しているとMann氏は記事で解説した。
デコード(表示)の場合は上記で説明した手順を逆に実行するだけだが、以前のInternet Explorerは、すべてのステップをCPUで処理していたのに対し、RGBビットマップのレンダリング処理にGPUを利用して実行させるという。具体的には、JPEG形式ファイルのデコード処理をCPUとGPUに割り振り、CPUでYCbCrカラースペースの街道を行うと、GPU上で変換処理を経て適切な彩色を行うといった処理がなされている。
その結果、Windows 8のInternet Explorer 10は、1600×1195ピクセル、24ビットカラーのJPEG形式ファイルを表示させるのに、デコードに要した時間は31.9ミリ秒、表示時間を含めて81.5ミリ秒必要だった。その一方でWindows 8.1上のInternet Explorer 11では、デコードに要した時間が17.9ミリ秒と44パーセントも改善され、表示までの時間も57.5ミリ秒と30パーセントも高速化したという。