パナソニックは9月4日、新たなブランドスローガンとして「A Better Life, A Better World」を制定した。これに関して同社では、2018年に創業100周年を迎えるパナソニックグループの目指す姿を示すものと位置付け、「パナソニックが創業以来堅持してきた、時代を超えて変わらない経営理念をベースに、今後目指していく姿、方向性を一言で表したもの」と説明している。

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パナソニック、より良いくらしやより良い世界への貢献を示す新スローガン(2013年9月4日)

従来のブランドスローガンである「ideas for life」は、ロゴと一緒に名刺や名札などにも記載されていたが、新たなブランドスローガンは名刺には刷り込まず、ビジョンや企業姿勢を示す場面で使用するという。今後は、展示会などでも新スローガンを目にすることができるだろう。

このブランドスローガンには、抑揚のある曲線を生かしたオリジナルフォントを開発してこれを採用。「変革の象徴という思いを込めるとともに、独自性、親しみやすさを演出した」という。

今回のブランドスローガンとともに、そのベースとなるブランドプロミスも変更した。パナソニックではブランドプロミスを「パナソニックのお客様へのお約束」と位置付け、「私たちPanasonicは、より良いくらしを創造し、世界中の人々のしあわせと、社会の発展、そして地球の未来に貢献しつづけることをお約束します。」という理念を込めた。

パナソニックでは従来、2018年までに目指す姿として「環境革新企業」という言葉を使ってきたが、今後はこれを使わないこととした。この理由に関して同社では「『A Better Life, A Better World』は、環境革新企業の意味まで包含することになる」と説明する。

パナソニックセンター大阪のオープニングセレモニーで「A Better Life, A Better World」について言及する津賀一宏社長

「A Better Life, A Better World」の新スローガンは、2013年4月19日に大阪・梅田のグランフロント大阪にオープンしたパナソニックセンター大阪のオープニングセレモニーで、津賀一宏社長が発言したのが最初だ。

このとき津賀社長は、この言葉の意味を次のように語った。

「パナソニックは事業を通じて、世界中の人々の暮らしの向上と社会の発展に寄与することを基本としてきた。常に人を中心とし、その暮らしをみつめ、より良いものにしていくことが、今も昔も変わらないパナソニックの原点である。パナソニックが目指しているのは、お客様にとって良い暮らしを、あらゆる空間に広げていくこと。お客様が生活する様々な空間で、ビジネスパートナーとともに、お客様ひとりひとりのより良い暮らしや、より良い社会の実現を目指す。日本のみならず、アジアや世界中の人々の『A Better Life, A Better World』の実現につなげたい」

実は、ビジネスパートナーというところにひとつのポイントがある。ここでは、「BtoC」だけでなく、「BtoB」という意味も込められているからだ。

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