ファインダー撮影時のAFについても、ブラッシュアップが行われている。AF測距点は、EOS 60Dの9点からEOS 70Dでは19点に増加し、その全点がクロス測距に対応。多少薄暗いシーンや動きのある被写体に対しても、てきぱきと合焦するAF性能を体感できた。
測距エリアの選択モードは、任意選択可能な「1点AF」のほか、測距点を5つに分けたゾーンで作動させる「ゾーンAF」、19点から測距点が自動で選ばれる「19点自動選択」の3タイプが用意される。加えてメニューの設定から、AIサーボの被写体追従特性や、速度変化に対する追従性など、AFに関する細かいカスタマイズが可能になったこともありがたい。
ファインダーには、視野率98%で倍率0.95倍のペンタプリズムを搭載する。視野率96%だったEOS 60Dに比べて少しスペックアップした。と同時に、EOSの型番2桁モデルでは初めてインテリジェントビューファインダーを採用し、AF測距点やグリッド、電子水準器などがファインダー内の透過型液晶に表示されるようになった。その代わり、フォーカシングスクリーンの交換には非対応だ。
連写は、EOS 60Dの最高5.3コマ/秒から、EOS 70Dでは最高7コマ/秒に高速化。上位モデル「EOS 7D」の8コマ/秒に迫るスピードであり、スポーツなどの動きのある被写体の撮影に役立つ性能だ。
そのほかには、レリーズ時の作動音を抑える静音撮影や、2~9枚の画像を重ねて記録する多重露出撮影、3枚の合成によって広階調の画像を作り出すHDR機能、Wi-Fi機能などを新搭載した。Wi-Fiでは、スマホやタブレットへの画像転送のほか、スマホの画面を見ながらのリモート撮影が行える。上位機「EOS 6D」のWi-Fi機能と同等のものであり、その利便性は高い。なおGPSについては内蔵せず、オプションでの対応となる。
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