ソニーが8月末に発売したオールインワンシアターシステム「BDV-EF1」は、シアターシステムとしては数少ないパーソナル向けのモデルだ。オールインワン2.1chシアターコンポと名付けられているように、シアターシステムとしてもコンポとしても使える製品だ。今回、発売前の試作品をお借りする機会があったので、簡単に機能や使い勝手などをレポートしてみたいと思う。

まずはBDV-EF1の概要をチェック

「BDV-EF1」

BDV-EF1は、アンプチューナー部と2本のフロントスピーカー、サブウーファーから構成される、2.1chフロントサラウンドシステムだ。「S-Force PROフロントサラウンド」が採用されており、フロントスピーカーだけでサラウンド再生が可能だ。アンプチューナー部には、ブルーレイディスク(BD)プレーヤーも搭載されており、テレビにアドオンするだけで、BDタイトルを迫力あるサウンドで楽しむことができる。もちろんBDだけでなく、DVD・音楽CDの再生も可能だ。

「BDV-EF1」のアンプチューナー部

コンパクトなフロントスピーカー

アンプチューナー部のサイズはW430×D296×H50.5mm。フロントスピーカーはW95×D80×H189mmで、テレビの横に設置しても邪魔になりにくいサイズだ。サブウーファーもW177×D245×H280mmと非常にコンパクトだ。フロントスピーカーのサランネットは取り外しできないが、バッフル板には角度が付けられておらず、正面を向いている。また、特にスタンドは用意されていない。そのため、あまり大型のテレビとはマッチしないだろう。20V~23V型といったパーソナル向け小型テレビと組み合わせるのにちょうどよいサイズだ。アンプチューナー部の上にテレビを乗せられそうにも見えるが、天板には少し角度が付けられている。そういったことは想定はされていないようだ。

コンパクトなサブウーファー

天板が少し斜めになっている

アンプはフルデジタルの「S-Master」で、実用最大出力は40W×2+70Wの計150Wだ。小型テレビで使用するには十分というか、パーソナルな環境では通常、それほど大きな音は必要ないだろう。

入力インタフェースは非常にシンプルだ。光デジタル音声入力端子が1系統に、アナログ音声入力端子が1系統で、出力インタフェースも、HDMI×1系統とスピーカー出力のみとなっている。そのほかには、LAN端子と、フロントパネルにUSBポートを1基装備しているだけだ。光デジタル音声入力端子はテレビとの接続用で、テレビがARC(オートリターンチャンネル)に対応している場合には、HDMIケーブルのみで接続できる。入力は、テレビ側の外部入力端子をなるべく利用しようという姿勢だ。

シンプルな入出力端子

Bluetoothに対応しており、スマートフォンなどからの音楽再生が可能だ。NFC(近距離無線通信)にも対応している。Bluetoothのバージョンは3.0で、コーデックは、SBCだけでなく高音質なAACも利用できる。また、USBやネットワークからの再生にも対応している。ネットワークは標準で無線LANに対応しており、環境が整っていればワイヤレス接続を行うことができる。ネットワークとBluetoothに関しては、BDV-EF1の大きな特徴なのだが、実際に使用するとどうなるのかは、次ページで紹介していきたい。

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