8月27日(現地時間)、海外で有名なファイル管理ツール「Total Commander」の最新版となるバージョン8.50ベータ1をリリースしたと、自身のWebページで発表した。新バージョンのリリースは2012年8月3日以来の約一年ぶりとなる。変更点は明らかにされていないが、同梱されたHistory.txtによると270カ所に及ぶバグ修正や機能の追加が行われているようだ。作者のChristian Ghisler氏は「本バージョンはプレリリースのため、重要なデータが保存された環境で使わないでほしい」と注意を呼びかけている。

最新版となる「Total Commander 8.50ベータ1」。270カ所に及ぶ改善が加わっている

「Total Commander」はWindows 3.1時代から現在まで続く老舗ファイル管理ツールの一つ。30日間の試用が可能な44ドル(アメリカ)のシェアウェアだ。FTPクライアント機能やファイルコンペア機能、圧縮ファイル操作や正規表現を用いたファイル名一括管理機能を搭載し、連動する外部ツールやプラグイン機能も備わっているのが人気の秘訣だろう。

プラグインの中にはLinuxで使われているファイルシステム(ext2/Ext2/3/4や ReiserFS)やMac OSのファイルシステム(HFS/HFS+)などにアクセスする「DiskInternals Reader」なども存在し、単なる一ファイル管理ツールにとどまらない。

バージョン8.0までが対象だが、公式サイトから日本語パックを追加すれば日本語化も可能

なお、2002年までは「Windows Commander」という名称を用いていたものの、Microsoftからの訴えにより、改称に至ったという経緯はGhisler氏のWebページで現在でも読むことができる。