米Intelは7月22日、サンフランシスコにおいて"Reimagine the Datacenter"と題したイベントを開催、ここで同社の新しいサーバ戦略や、新しい22nm世代製品や次に登場予定の14nm世代製品に関する話なども紹介された。部分的には既に報じた通りであるが、もう少し全体を通してレポートしたいと思う。
セッションそのものはまず午前中が主要なテーマについての総まとめ、午後がBreakout Sessionとして特定のテーマについてもう少し掘り下げるという形になっている。というわけで午前中はDiane Bryant(Photo01)氏の基調講演から始まった。
Photo01: Vice President兼DCSG(Datacenter and Connected Systems Group)のGeneral ManagerであるDiane Bryant氏。 |
基調講演
氏はまずIT業界がまた変革の時期に来ている(Photo02)が、まだそれは緒に付いたばかりであるとする(Photo03)。具体的に言えば、現状のITインフラはこんな感じだとする(Photo04)。
Photo02: Computer-CentricからNetwork-Centricを経て、現在はHuman-Centricになるというのだが、むしろService-Centricだと個人的には思う。 |
こうした現状に対してIntel(Photo05)が提唱するのが、SDI(Software Defined Infrastructure)である(Photo06)。SDIには幾つかの要素があり、まずNetwork(Photo07~08)に関しては、それほど目新しくないというか、現在業界でまさしく取り組まれている方法である。次がStorageで、アクセス頻度や容量にあわせてデータの持ち方を変えるという仕組みである(Photo09,10)。3つ目がRack Levelの話で、Rack単位でのリソース分配をより効率的にしよう(Photo11)という話であった。
Photo06: SDN(Software Defined Network)はOpenFlowといった形で既に多くのベンダーが参加しつつあるが(逆に撤退したベンダーとかもあったりするが、これを説明し始めると長くなるので割愛)、この発想をインフラに持ち込んだものとなる。 |
Photo08: これはコンテンツをデータセンターだけにおくのではなく、各基地局にもXeonベースのコンテンツサーバを置くことで、基地局/センター間のトラフィック減少や端末のレスポンス改善に役立つという実装だが、果たしてこれを「明日の基地局の姿」と言いきってしまってよいものかどうか。既に中国ではPrime Contentsを基地局に置くと戸で、Transfer Timeを50%短縮したとする。 |
ここからやっと、いつものIntelの話に移り、既にある様々なWorkload(Photo12)に対して、Intelは本格的にAtomベースの製品を投入し始める(Photo13)事を明らかにした。またPhoto13では茶色い領域があるが、ここにも新製品を投入する。具体的なロードマップはこちら(Photo14)であるが、
- 2013年:Xeon向けにHaswell(最低13Wから)と、AtomベースのAvoton/Rangeleyを投入する
- 2014年:Xeon向けにもBroadwellを投入すると共に、Intelとしては初めてSoCベースのBroadwellも、既存のXeonのやや下のポジションに投入する。また、AtomベースのDenvertonも投入する
事が明らかにされた。先のPhoto13に出てきた茶色の領域は、Broadwell-SoCが担うものと考えればよい。