前回より「スマホの写真をもっと楽しく、もっと便利に」をテーマに据え、ワンコインで利用できるカメラ関連サービスを紹介している。前編では、オリジナルフォトブックを作成できる「TOLOT」を紹介した。後編ではQRタグでスマホ内の写真を整理できる「picott fusen」について解説していきたい。

picott fusenで写真を整理する

次のようなシチュエーションでモヤモヤした経験はないだろうか。スマートフォンで撮った写真を友人に見せたい。けれど、迂闊にアルバムアプリを開くことができない。なぜなら、人様に見せられないような写真も一緒に見せてしまう可能性があるからだ。

カンミ堂の提供する「ピコットフセン」は、スマートフォン内の写真をQRコードでリンク付けできるサービスだ。無料のiOS/ Android向けアプリ「picotto fusen」にて、QRコードが印刷された専用の付箋(420円)を読み込んで使用する。QRコード付きの付箋はクラシックピンク、チョコレートベージュ、チャコールグレーの3色で展開している。

スマートフォンに保存した写真から、任意のものだけを呼び出すことができるピコットフセン。QRコード付きの付箋が24枚ついてくる。写真はチョコレートベージュタイプ

使い方は非常に簡単。まずAndroid端末で専用アプリpicotto fusenを起動し、ピコットフセンのQRコードを読み込む。するとリンクの登録画面に遷移するので、リンク付けしたい写真をタップしていけば良い。

picotto fusenの利用イメージ。QRコードを読み込んだ後、紐づけしたい写真をタップすればリンク付けが完了する(写真下)

リンク付けを終えたQRコードを読み込むと、紐づけされた写真が表示される仕組み。7月に実施されたバージョンアップにより、リンク付けした写真の履歴がリスト表示できるようになり、またリンク付けした写真をワンタップでメール添付できるようになった。

QRコードを読み込むと紐づけされた写真が表示される(写真左)。アプリからはカンミ堂オンラインストアやAmazonに飛べる。付箋を買い足したいときに便利だ

旅行に行くとスマートフォンで写真ばかり撮っている、筆者のようなカメラ大好き人間にはpicotto fusenが非常に便利だ。これまでは滞在都市や見せる友人ごとに写真をフォルダ分けして整理していたが、picotto fusenのおかげでその必要がなくなった。今後はひとつのフォルダで写真を選り分けることができる。

本商品は、QRコードを付箋として好きなところに貼り付けられるのも大きな特長となっている。アイデア次第で面白い使い方ができそうだ。例えば、仕事の資料にQRコードを貼り付け、ホワイトボードを撮影した写真とリンクできるようにすればビジネスシーンで利用できる。料理のレシピ本に、準備した材料・調理の過程・できた料理を撮影した写真をリンク付ければ、次回料理する際の参考になる。日記に、その日訪れた喫茶店で食べたケーキの写真をリンクさせるのも楽しい使い方。Blu-rayレコーダー背面のややこしい配線を撮影し、リンクさせたQRコードを取扱説明書に貼り付ける。そんな賢い使い方もあるだろう。いずれのケースでも、スマートフォンの中から目的の写真を瞬時に参照できるのが魅力だ。

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ワンコインでスマホの写真をもっと楽しく、もっと便利にできるふたつのサービスを紹介した。夏休みにスマホのカメラを使った際など、ふと本稿の内容を思い出していただけたら幸いだ。