次に液晶を見てみよう。W700/W700Dは、1,920×1080ピクセルのフルHD液晶を搭載している。もちろんタッチパネル(10点タッチに対応)なので、Windows 8の新UIを気持ちよく操作可能だ。

IPS方式の液晶パネルを採用し、写真や映像も鮮やか。上下左右とも178度の視野角を持ち、どこからでも見やすく、YouTubeなどの動画を友人や家族と一緒に見るといった使い方にもぴったりだ。ちなみに本体底面にあるステレオスピーカーは、ドルビーホームシアターに対応しており、音質は良好だ。W700なら付属のクレードルに装着し、タッチパネルを操作しながら動画を楽しむという使い方が、自然に行える。

ただ、ドットピッチが狭い点には慣れが必要だ。11.6型のフルHD表示は、文字やボタンがさすがに小さくなり、タップしづらいと感じることがある。ファイルを選択したり、メニューを操作するとき、狙ったポイントに一発でタップできないこともあるだろう。イライラを避けるためにも、アイコンサイズやフォントを大きくしたり、小型のマウスを携帯するといった工夫をしたい。

コントロールパネルでシステムを表示。「ペンとタッチ」を見ると、10点タッチに対応していることが分かる

付属の「Dolby Demo」でドルビーホームシアターの効果を体験できる

デスクトップ画面で利用するときは、ウィンドウをいくつも表示して作業できるのが嬉しい(当たり前だが改めて)。フルHDの画面は情報量が多く、例えば1,366×768ドットの液晶ディスプレイと比較すると、約2倍の情報を表示可能だ。この点は、液晶ディスプレイの解像度が1,366×768ドットのノートPCより確実に使いやすいところ。

文字入力についても同様だ。デスクトップ画面では、通知領域のキーボードアイコンをタップして、ソフトウェアキーボードを表示、入力する。このキーボードアイコンが小さくてタップしにくく、画面の半分をキーボードが占めてしまうので、せっかくの高解像度を生かせない。文字入力の頻度と量によっては、外付けのキーボードやマウスなどの外部入力装置が必須だ。

通知領域のキーボードアイコンをタップしてソフトウェアキーボードを表示。「&123」ボタンをタップしなければ数字を入力できないなど、快適に使うにはまだまだ改善の余地が残る

また、W700Dには本体カバーと一体型のBluetoothキーボードが付属している。文字入力には大変有利かつ便利だが、キー配列には慣れが必要だ。下の写真を見ていただければ分かるように(クリックで拡大表示)、1つのキーが収まる場所に複数のキーを配置していたり(スペースキーの部分など)、Deleteキーが右下にあったりする。ちょっと話がそれるが、これは日本エイサーのここ最近のノートPC製品でも見られる仕様で、ワールドワイドにおける部品の共通化といった理由もあるのだろう。とはいえ、日本語キーボードに慣れたユーザーには使いにくいのも事実。キーボードが理由で同社の製品を選択肢から外しているユーザーもいるため、かつてのような純日本語キーボードの搭載をぜひ検討してほしい。

W700Dは、Bluetoothキーボードが付属。文字入力についてはW700よりもはるかに快適だが、キー配列にけっこうなクセがある

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