以前よりGoogle傘下のMotorola Mobilityが開発中との噂の「X Phone」だが、さらなる噂としてAndroid and Meが追加の詳細情報を紹介している。カスタマイズ性やGoogleにおける同デバイスの位置付け、今後の製品提供計画など、これら情報は今後順次その真偽が明らかになっていくだろう。

X Phoneに関するオリジナル情報は昨年末にWall Street Journalによって報じられたもので、その後、特徴として柔軟に本体仕様を変更できるカスタマイズ性を持っている点が報告されている。そして今回、Android and Meが数々の噂に答える形で現時点で判明している情報をまとめつつ、初期のX Phoneプロトタイプの写真も紹介している

X Phoneにおける特徴はカスタマイズ性にあるとされているが、Android and Meによれば、スペック等の変更は可能なものの、基本的にメモリ容量など中心的なスペックなその限りではなく、主にケースやストレージ、ユーザー体験の部分でそのカスタマイズ性を訴求し、ユーザー自らがカスタマイズできるものだとしている。ただ、以前に報じられていた情報は「キャリアごとにカスタマイズ」が容易というものであり、ユーザーがオンラインオーダー等で自由にスペックを変更できる類のものではない可能性がある。一方で以前の噂では「(Nexusほどではないが)アップデート頻度が高い」とのことで、これまでかなり細かいチューニングが必要でリリース間隔が長かったAndroid OSの個別機種ごとのアップデートが、X Phoneではより柔軟な形で提供される可能性が示唆されている。どのあたりまでカスタマイズ性があるのかがポイントになるだろう。

また登場時期について、WSJの報道の時点で「当初計画よりも遅れ気味」であることが示唆されていた。最初は5月のGoogle I/Oのタイミングで発表、そのまま発売される見込みだと噂されていたが、Android and Meでは「6月だったものが7月にずれ込む見込み」だとされている。なお、7月はどちらかといえば限定ローンチに近く、実際の一般提供開始は11月のホリデーシーズン商戦になるという。その原因としては「製造上の問題」としており、前述のカスタマイズの話題における「BTO (Build To Order)」との関連性も示唆されている。

またAndroid and Meが指摘する新たな情報として、開発中のGoogle Glassや腕時計型デバイスなど、アクセサリとの連携が主眼に置かれているという話がある。もっとも、これらプロジェクトはX Phoneとは別のプロジェクトとして走っているもので、どの程度Google内部で連携できているかは不明だ。噂ばかりが先行するX Phoneだが、基本的には「いままでのAndroid携帯とは少し違ったコンセプトの製品」といった位置付けくらいに考えておいていいかもしれない。