海外旅行先でスマホを買って活用することはできるのだろうか?予算は1万円。今回はニューヨークで1万円のLTEスマホを購入。快適な高速通信が利用できるか試してみた。

LTEが続々始まるアメリカ

アメリカでは2013年1月にサンフランシスコで激安プリペイドスマホを購入したが、せっかくなら高性能なものも買ってみたいもの。とはいえクアッドコアCPUや5インチの大画面スマホをプリペイドで安く購入するのは難しい。だが端末スペックはミッドレンジながら、高速なLTEに対応したスマホなら1万円で買うことができる。アメリカでは各社が続々とLTEを開始しており、さまざまなLTE対応のプリペイドスマホが販売されているのだ。

LTEプリペイドスマホに最も力を入れているのは地域大手のMetroPCSで、そのラインナップは10機種以上と選択肢も多い。これに対し他社のLTE対応プリペイドスマホは数機種程度、価格も100ドル台後半と安いものは見当たらない。そのため1万円でLTEスマホを買うならMetroPCSが現時点では唯一の選択肢となる。なおMetroPCSは地域大手と呼ばれる事業者であり、大手の4大事業者よりもカバレッジは狭い。事前に自分の渡航都市がサービスエリアになっているか確認しておこう。今回訪問したニューヨークはMetroPCSのLTEはしっかりとカバーされている。

LTEに力を入れているMetroPCS

ニューヨークのLTEのカバレッジは問題ない

MetroPCSのプリペイドの料金体系は他社同様に月極めとなっている。音声通話は定額で、40ドル/月プランはデータ250MB、50ドル/月はデータ2.5GB、60ドル/月でデータ定額となる。月極めなので購入時にプリペイド契約を行い、1か月分の料金を払う。1カ月以内で帰国するならそのまま放置すれば、翌月以降料金が請求されることもない。しかし一方で数日だけの滞在でも1か月分の料金は払わなくてはならない。

そしてMetroPCSは便利なオプションサービスも提供している。それは10ドル/月を追加で支払うとテザリングが利用できることだ。ノートPCや日本で使っているスマホからネットアクセスしたい場合、テザリングオプションをつければ購入したMetroPCSのスマホがLTEルーターとして利用できるのである。但しこのオプションは現在はMetroPCSの店舗でしか申し込みできず、オンラインなどで追加できないのがちょっと残念なところだ。

2013年になってから急激に円安が進んでおり、2013年3月時点のアメリカドルと日本円のレートは1ドル=96円。1万円以下のスマホを探すとなると、104ドル以下のものとなる。果たしてMetroPCSで1万円以下、しかもLTE対応のスマホを買うことはできるのだろうか?

LGのMotion 4Gをトータル9888円で

ニューヨーク、マンハッタンにはMetroPCSの店舗を各地に見つけることができる。店舗入り口には大きくLTEスマホの広告も出されており、主力製品はLTEになっているわけだ。店内でも目立つ位置に展示されているのはLTEスマホ。MetroPCSはプリペイド契約のみを提供しているため、販売されている端末はすべてその価格で購入できる。